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Profile
株式会社メディヴァ
代表取締役 大石佳能子
大阪府箕面市出身。 幼少時代をニューヨークで過ごす。 大阪大学法学部卒業。 ハーバードMBA。 マッキンゼー・アンド・カンパニーのパートナーを経て、(株)メディヴァを創業。 マッキンゼーではマーケティングと小売業、ヘルスケア部門を担当。 消費者視点での商品・サービスづくりを数多く立ち上げる。 著書に「消費者最優先企業の時代」(共著)、マッキンゼー・クオタリーにマーケティング、ヘルスケア関係の論文多数。 厚生労働省「これからの医業経営の在り方に関する検討会」、厚生労働省「社会保障審議会福祉部会」、日本経済調査会「これからの医療の在り方に関する検討会(大星委員会)」委員。
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医療経済を斬る メディヴァ代表 大石佳能子による連載コラム
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新型インフルエンザへの対応

ゴールデンウイーク前に、横浜でカナダでの研修旅行を終えた高校生が熱発し、新型インフルエンザが疑われ「日本にも上陸か?」と肝を冷やした方も多かったのではないでしょうか?
その後、その高校生は新型インフルエンザではなく、ゴールデンウイーク明けに水際作戦でキャッチできた3人(その後1名増加)の新型インフルエンザ患者さんも順調に快復しているとのこと。5月15日現在、WHOはフェーズ5「ウィルスによる地域単位の感染が、2カ国以上で起きており、大流行直前の兆候がある」としているが、国内は依然として第一段階「海外発生期」(国内に患者はいない)としています。
一方、今回のN1H1インフルエンザ(豚インフルエンザ)は、感染力は強いものの毒性は低いことも分かりはじめました。致死率は、通常のインフルエンザよりは数十倍強いものの、少なくとも現段階ではスペイン風邪や香港風邪よりも遥かにタチの良いウィルスのようです。そういう意味では「豚で練習し、鳥に備える」というのが今回の正しい対応かもしれません。
実際「豚で練習する」なかでいろいろな課題も見えてきました。例えばマスクをするようにと指示をしたとしても、「暑いから」と脱いでしまう人もいれば、現段階で既に全ての海外渡航の自粛と帰国後3日間の自宅待機を指示し、過剰とも言える防衛策をとっている会社もいます。
これらが発生する一つの原因は、国からの発信にあるのではないか、と筆者は推測しています。厚生労働省の提示する各段階ごとの対策方針は、第一段階「海外発生期」、第二段階「国内発生早期」、第三段階の「感染拡大期」、「まんえん期」、「回復期」の段階別に方針を提示しています。しかしながら、究めて毒性の強い「感染したら3人に1人は亡くなる」場合と、「殆ど通常のインフルエンザと変わらない」場合でも対策は同じであるべきでしょうか?
同じ段階で、学校を初めとして各種施設やサービスを止めてもいいのでしょうか?
実は、海外では「発生段階」に加え、ウイルスの「毒性」に応じて対策を変えています。例えばユニシスの対策マニュアルでは-「感染率」を25%以上、10%以上、10%未満の3段階、-「致死率」を1%以上、0.5%~1%、0.5%未満の3段階にわけて、「感染率」25%以上と「致死率」1%異常の場合を「重度被害」、それ以下を段階的に「中度被害」、「軽度被害」にわけ、その段階別に対策を設定しています。
この軸を入れることにより、実際の被害の想定度合いに応じた対策が取れることになります。インフルエンザは蔓延しなかったが、社会の機能が混乱し、大きな被害が発生した、ということが起こったとすると、インフルエンザの蔓延と同程度の被害が発生することもありえます。今後の「鳥インフル
対策」のを考える中で、ウイルスの毒性も一つの軸とすることも検討すべきではないかと思いました。(ちなみに、メディヴァ、プラタナスはこの2軸で対策マニュアルを作成しています。)

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