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      <title>KanokoOishi blog</title>
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      <description>メディヴァ代表　大石佳能子のブログです。</description>
      <language>ja</language>
      <copyright>Copyright 2008</copyright>
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         <title>アジア・ヘルスケア会議から日本を顧みる（その２）</title>
         <description>マッキンゼー社がシンガポールで開催した「アジア６カ国（日本、韓国、中国、シンガポール、
インド、オーストラリア）ヘルスケア会議」での見聞について、前回は医療保険について書か
せていただいた。本稿はその続編である。同会議には各国から、医療保険者（主として民間保
険会社）と医療提供者（病院等）、官僚、学者、コンサルタントが出席していた。今回は医療
提供者（病院等）について述べさせていただく。

医療提供者（病院等）については、日本の病院経営者と一番大きな違いは、それぞれが病院を
「事業」として、「科学的に」経営していることであった。例えばシンガポールで最も歴史が
あり、1500床で年間72000人を診ているSingapore General Hospitalでは、公的な医療機関と
して３分の１、民間医療機関を含めると４分の１の急性期ベッドを抱える病院として、いかに
効率的に高い医療を国民に提供するか、をミッションとしている。ミッションの達成のために
、どうすればより多くの患者さんを受入れることが出来るか、というのが最大の課題となる。
ベッドの効率的回転のためには、手術室の効率的な回転が必要で、トヨタの看板方式に類似す
る経営手法を導入し、質を落とさず、むしろ向上させながらの効率化に、日夜取組んでいる。
 これらの病院には、それぞれ明確な「目標値」、「指標」があり、「何人の患者を診たか」、
ベッドや手術室を「何回転させたか」、だけではなく、その結果、「医療の質」はどうだった
かも測定し、HPを含め、あらゆるところで公表している。

翻って議論は、我が国の医療についてとなった。日本の医療レベルは世界的に見て、高水準に
あるとは思われている。日本は、世界でも有名な長寿国であり、乳幼児死亡率は非常に低い。
しかしながら、日本を訪れたアジア各国の病院経営者は、日本の病院を見学すると「イメージ
と違う」前近代性に驚くようである。日本の病院は「科学的経営」によって運営されている場
合は非常に少なく、他国に比べるとシステム化されておらず、医師・看護師の労働集約的な
「奉仕」によって辛うじて質を保っているように見えるそうである。また、成果の測定を行な
わない、エビデンスに基づく医療が重視されていないように見える等、医療自体も「科学」と
して扱われる度合いが低いのにも驚くとのこと。更に、各国の病院経営者にとって最も理解に
苦しむのは、医療機関の「非営利の原則」である。アジアを含め世界各国にも「非営利（NPO）」
の病院は存在する。元々教会等が恵まれない人たちを救うために始めた病院は、米国のように
「医療にお金が掛かる」ことで有名な国でも「非営利団体」として運営されている病院は存在
する。しかしながら、日本の病院の場合は、「非営利」ということが、「儲かってはいけない」
ということと同義に使われており、場合によっては「儲けるのは悪だ」というように解釈され
ている。しかしながら、病院も他の事業体と同様、「儲けない」と誰かが赤字を負担しなくて
は存続し得ない。

彼らにとって「非営利」の概念に加え混乱を招くのが「非配当」の原則である。「株式会社は
病院の運営主体になることができない」というのは、少なくとも今回参加した各国の経営者に
は驚かれた。更に、「個人の開業」の場合、病院の収入からコストを引き、税金を払った残額
全部が、オーナーである医師の収入となる、ということになると全く理解ができないことにな
る。「それは100％配当と変わらないのではないか」と問われるが、この点になると筆者もど
うしてそういう矛盾が許されるのかは、答えられない。いずれにしても、経済先進国であり、
ある面においては医療先進国である日本の病院は、アジアの国の病院経営者から見ると模
範とはならないようである。

日本では米国を始め、他国の例を引くとその国の「医療技術」、「医療機関経営」、「医療制
度」の課題が混在して話をされ、まとめて否定されることが多いような気がする。もしくは、
まとめて礼讃されることもある。日本における医療制度や病院経営の課題に対する捕らえ方は
あまりにも偏狭で、このままでは世界から取り残されるのではないかという恐怖感を感じざる
を得なかった。
今回、それぞれの国の制度と医療機関経営の「明」と「暗」を感じる良い機会であったが、学
ぶべきところは部分的にでも積極的に取り入れる姿勢がこれからの日本の医療を考える上では
必須となるのではないか、と思われる。

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         <category></category>
         <pubDate>Fri, 03 Oct 2008 12:51:23 +0900</pubDate>
      </item>
            <item>
         <title>アジア・ヘルスケア会議から日本を顧みる（その１）</title>
         <description>今年３月、筆者の前職であるマッキンゼー社がシンガポールで開催した「アジア６カ国
（日本、韓国、中国、シンガポール、イン ド、オーストラリア）ヘルスケア会議」に６カ国
の政府関係者、 病院経営者と民間健康保険提供者とともに出席する機会があった。
そこで見聞きした話を元に、我が国との比較を２回に分けて論じてみたい。

まず第１回目は医療財源について述べる。

アジアと言っても、発展途上国と先進国とで医療制度における最大の課題は異なる。
発展途上にある中国やインドでは大都市においては世界に肩を並べる高度病院がある
一方、地方には十分な医療資源が向けられていないことが最大の課題となっている。
両国とも医療保険制度が整ってはおらず、医療資源の提供者（病院、 診療所等）と支払
い方法（公的医療保険、民間医療保険）をどう育てるかが議論の対象となった。
 一方、シンガポールや韓国やオーストラリアは、日本と同様、高齢化社会の到来と疾病
構造の変化（感染症から生活習慣病へ）への対応が最大の課題である。高齢化し、慢性
的な生活習慣病が増加するなかで、急速に膨れ上がる医療費を既存のシステムが払い
きれなくなっているのだ。同様な現象は欧米諸国でも発生しており、全世界的な課題であ
る。しかしながら、課題に対する対応策 は国によって異なっている。

マッキンゼー社の分析によると、高齢化や医療技術の進歩により、今後日本で必要となる
医療費総額は、2020年には62兆円、35年には92兆円と政府の予測を上回るそうだ。この
金額を現在と同じ財源に頼るとすると、収入増を見込んでも20年には19兆円、35年には43
兆円が足らなくなるとのこと。この差分を税金で埋めるか民 間保険で埋めるかは、議論が
必要なところではある。

日本の医療制度は、世界一の長寿国を作るという快挙を成し遂げたが、時代の変化に万全
に対応している訳ではなく、より広い解の範囲を求める必要があるのではないだろうか。その
中で、より割り切って施策を展開しているアジアの諸国に学ぶことも多いと思われる。日本の
医療制度は高齢化と疾病構造の変化による医療費高騰に対し、診療報酬の切り下げや病床
の規制、廃止によって、主として「どうやって医療費を下げるか」という視点のみで対応してお
り、もう一つの視点である「どうやって支払能力を上げるか」ということについては殆ど検討がさ
れていない。 民間保険の導入を含めた「支払い能力の向上」が論じられると必ず、アメリカの
例が引かれて、「不平等」である、もしくは「弱者切り捨て」だと言われ、それ以上の検討がな
されない。

しかしシンガポール、韓国、オーストラリアでは「どうやって支払能力を上げるか」ということに
ついても検討が行われている。例えばシンガポールでは、日本と同様どの病院にかかるかは
患者が決めるフリーアクセス制度を採用している。しかし診療報酬が一律に決められ、国内全
ての医療機関が完全な価格統制のもとで医療サービスを提供している日本に対して、病院に
よって価格は異なり、自己負担も存在する。しかしながら、国民にとって必要な医療は提供さ
れる体制が整備されている。

シンガポールでは、医療費は３つの制度により財源が提供される。Medifundというのが低所得
層への保障に当てられ、所得に関わらず必要なケアを受けることができる。Medishieldは不測
の事態に備えた保険的な制度で、任意加入で、保険料を払うことで、入院時にはその費用が
一部保険でまかなわれる。民間保険が提供している。これに加え、Medisaveという貯蓄制度が
あり、月収の6～8％が医療が必要な時に使える費用として貯められる。年金の一部分であるが、
いざというときにはこれで医療費を払うことができ、使わなければそのまま年金として積み立て
られる。もしも国が保障するレベルより高いサービスを求めるのであれば、Medisaveからお金を
引き出して、それに充てる仕組みである。

一方、国が保証するレベルの医療は高い水準に達しているため、所得階層が高いにも関わらず、
それで十分とする者もいる。この場合は、低所得階層よりも高額な医療費が請求され、支払い
能力の低い者を支援する原資に回される。また多くのシンガポール人は民間の任意の医療保険
にも加入している。

もちろんこの制度は、国による個人所得の把握が完全に行われているシンガポールならではの
仕組みではあるが、低所得階層にも十分な医療を提供しつつ、病院の経営努力、個人の選択も
活かしつつ、国からの財源だけではなく、個人の貯蓄からの歳出等、複数の「ポケット」をもつと
いう発想の転換は、大いに参考になる。この仕組みにより、シンガポールでは年間医療費が
ＧＤＰの４％に上るにも関わらず、国家の歳出はＧＤＰの１．２％にしか過ぎない。日本はシンガ
ポールとは諸事情が違うため、同じ制度を導入することは困難であろうが、このような方法も
一つの参考になるのではないだろうか。

次回は医療提供者（病院等）について述べさせていただく。
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         <category></category>
         <pubDate>Wed, 23 Jul 2008 15:35:43 +0900</pubDate>
      </item>
            <item>
         <title>「被扶養者健診&amp;特定保健指導の今後を考える」セミナーについて</title>
         <description> 大雨が降ったり、真夏のように暑かったり地球の将来がちょっと
 不安になるような天気が続きますが皆様はいかがお過ごしでしょ
 うか。

 メディヴァでは７月３日に東京駅前で会議室を借りて健保組合を
 対象としたセミナーを実施しました。事前準備に十分時間が取れ
 ず参加者が集まるか不安だったのですが、約40組合、50人の方に
 いらしていただき盛況のうちに終了しました。

 テーマは３つお話させて頂きました。私のほうからは「レセプト
 分析から見た健診項目のあり方」と「19年度の実施実績にもとづ
 く特定保健指導の効果と課題」の２つです。

 今年から特定健診、特定保健指導が始まり、時期的にはようやく
 健診の案内が終わったころだったので、各健保組合は「特定健診
 だけだと被扶養者の受診率が稼げない」「もっと有効な健診はど
 うあるべきか？」、「メタボが終われば次はガン対策」、「保健
 指導はどうやればいいか？」等それぞれの悩みをお持ちだったよ
 うで課題に対する関心の高さを改めて感じました。

 もう一人の講演者、女性専門の健診センター「イーク丸の内」の
 仲院長には「女性の体と健診のあり方」についてお話いただきま
 した。女性の場合は男性と異なりメタボ比率は低く、反対に30代、
 40代から乳ガン、子宮ガン等のガンが急増するという特徴があり
 ます。また最近は食生活の変化により若年性の骨粗鬆症が発生し
 ています。これらの話は健保組合の方々に大きな関心を持ってい
 ただいたようで、休憩時間に仲先生を捉まえて追加質問をされる
 方も多く、イーク丸の内の見学希望者も多数いらっしゃいました。

 このセミナーを通して、健保組合の運営がますます厳しくなる中、
 「医療的」、「経済的」なことに対する関心が非常に高くなって
 いることを感じました。今回のセミナーの成功も、この２つのテ
 ーマを混ぜたことではないか、と思い、今後も健保と医師が意見
 交換ができる機会、またそこで私どもコンサルタントが経済的、
 経営的意味合いをコメントできる機会をもちたい思います。開催
 した際にはまたご報告させてください。</description>
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         <pubDate>Wed, 09 Jul 2008 20:01:30 +0900</pubDate>
      </item>
            <item>
         <title>特定健診等の義務化が市場にもたらす影響とサービス事業者としての準備</title>
         <description><![CDATA[特定健診等の義務化が市場にもたらす影響とサービス事業者としての準備
—㈱メディヴァと㈱イーウェルの取組み紹介—

１）市場環境と当社の提供価値
　平成２０年度から開始される特定健康診査、特定保健指導の実施義務化に関しては、現段階では未だ多くの保険者が混乱状態にあると言っても過言ではないのではないだろうか。各健康保険組合を周り、状況をヒアリングすると、実施計画、体制が確定している健保は、感覚的ではあるが１割に充たない。多くの健保は、実施計画、体制を決めたくても、集合契約や健保連システムの整備状況が不確定であることや、保健指導の投資対効果が見えないことには先に進めない状況に陥っているようだ。

　一方、サービス提供者である医療機も混乱しているように思われる。医療機関は特に情報が遅く、最近支払い基金への登録指示が連絡されるに至って、ようやく同制度へ意識が向いたようである。
　同制度への対応方法は、地域の医師会によって異なっており、「医療機関の独自性に任す」地域も有れば、「医師会でまとめて登録するので、各医療機関は申請を出さないように」という指示が来ている地域や、「特定保健指導は医師会が保健師を雇って実施するので、各医療機関では受けないように」という地域もある。また、「特定健康診断は、医師が診なくても良い健康診断であり、厚生労働省は『医師飛ばし』をもくろんでいる」という怪情報が流れている地域もある。
　このように提供者も受け手も混乱気味であるため、当社は提供サービスを単に「健康診断を手配する」であるとか、「保健指導を実施する」という部分的なサービスではなく、「総合的なソリューション・サービス」と定義した。顧客は、健保保険組合と医療機関の両方であり、提供価値は「負荷を掛けずに効果の高い特定健康診断、特定保健指導を実現する」ことである。これにより、当社はパートナー会社である㈱イーウェルと共に、全国の医療機関で健康診断と保健指導が受けられるネットワーク構築を実現した。

　健康保険組合に対しては、特定健康診断、特定保健指導の実施体制を構築し、予算化し、事業主との間を調整するコンサルティングから入り、健康診断の契約・予約・清算代行、受診率向上施策の実施、健康診断データの管理、階層化、保健指導の実施、結果管理までを一気通貫のサービスとして提供する。もちろん部分的な採用も可能であるが、人手の足らない健保組合の場合、完全なアウトソースも可能な仕組となっている。
　医療機関に対しては、健康診断や保健指導の営業、院内での実施体制構築や業務フロー改善のコンサルティング、情報システムやHPの整備、院内人材の教育、保健指導プログラムの提供、保険師や管理栄養士の派遣を行なう。多くの医療機関が診療報酬の切り下げにより経営が厳しくなっているなか、この新制度を新たな収入源として期待する一方、営業、システム、人材に投資できない現状がある。当社のサービスは、医療機関の負荷を最小限に抑えながら、特定健康診断、特定保健指導の実施機関としての参加を目的としている。

２）㈱イーウェルのサービス：健康診断手配と結果管理
　当社のサービス提供パートナーである㈱イーウェル（千代田区；<a href="http://www.ewel.co.jp">http://www.ewel.co.jp</a>）は、企業の福利厚生のアウトソーシング・サービス事業から発展した。プライバシーマークも取得しており、顧客は、大手の企業を中心として７０８団体、１１４万人である。
　㈱イーウェルの場合、顧客企業から健保組合を紹介され、健診業務のアウトソース・サービスを始めたのだが、元々企業向けに健康関連メニューを提供していたこと、人事関連の個人情報を扱い慣れていたこと、各種サービスの手配を行うためにコールセンターを整備していたことにより、サービス提供に適したポジションにいた。
　同社は、企業健診を受託していた頃から構築した１０００カ所におよぶ健診機関のネットワークを持っている。既存ネットワークを使う場合と異なり、イーウェルの健診ネットワークは健保組合のニーズに合わせて、どんどん増やすことができる。例えば、岩手や北海道等の地方都市に工場があった場合、利便性を確保するためには、その地域での健診機関との契約が必要となってくる。同社の場合は、そのようなニーズに応えて、提携健診機関を増やしている。また、特定健診の項目だけでは受診者にとって魅力が薄いと思う健保に対しては、婦人科や乳がん健診が受診可能なネットワークを提案する。

　サービスの特徴は、健診に関わる一切の「付随業務」をアウトソースで受託することである。受診者の案内や受付、問い合わせ対応やデータ管理だけでなく、顧客の要望により、未受診者のリストを作り、電話等で受診促進を行うことも実施している。健診機関がデータでの結果送付に対応してない場合、紙で貰って入力業務も代行する。
　受診者への健診受付を行う時にポイントとなるのはコールセンターのキャパシティと処理能力であるが、現状２０人のコールセンター体制を引いており、今後の顧客増に合わせて、人員体制も強化していくそうだ。コールセンターの体制，能力は非常に重要で、他のアウトソース会社でも健診手配業務を実施しているところはあるが、自前でコールセンターを抱えているところは殆ど存在せず、別の取り次ぎ機関に再委託をしている。このためキャパシティがオーバーして受診申込の電話が取れなくなる事故が発生することも稀ではないそうだ。
　健康診断の結果データに関しては各健診機関から一括で貰い、保管・管理する。KENKOBOXというASP方式の健康データ管理システムも独自で開発している。健康診断結果がKENKOBOXに保存されている場合、受診者は過去の健診をインターネットの専用HPを通して閲覧し、動画、静止画で各種健康情報を取得することができる。
　
３）㈱メディヴァのサービス：保健指導体制づくりと保健指導の実施
　㈱メディヴァ(世田谷区；<a href="http://www.mediva.co.jp">http://www.mediva.co.jp</a>)　は２０００年にコンサルタントと医者が共同で設立した医療専門のコンサルティング会社であり、医療機関や健保の現場にスタッフを派遣し、アドバイス後の運営支援を行なうことを特色としている。メディヴァの保健指導プログラムも、元々医療機関において生活習慣病指導を代行することを目的に、経済産業省の「健康づくり事業」創出助成金を受けて平成１７年度に開発した。

　当社は、単なる保健指導サービスのアウトソースだけではなく、保健指導体制整備を含めた「総合的なソリューション」を提供している。厚労省の提示した推計値によれば、４０から７４歳の対象者のうち、保健指導が必要となる者は男性の場合３６．４％、女性の場合１６．２％となる。男性の比率が女性の比率の倍以上であることを見ても、メタボは「男性の問題」であることが分かるのであるが、男性の多くが「従業員」であるため、保健指導の実施率を上げるためには、事業主と協力して、職場で保健指導を行う必要がある。
　このためには、事前に事業主と実施スタンス、体制、方法に関する入念な調整が必要となる。経営層に働きかけ、「就業時間中に保健指導を受けても良い」というお墨付きを貰うことも、各現場の都合に合わせてスケジュールや体制を組むことも求められる。例えば、営業職は勤務時間中、殆ど事業所にいないことがあり、その場合、どうするか？工場は２シフト体制で動いている場合があり、その場合、どうするか？具体的な設計には、どこの事業所に何人どういう働き方の人が居るか、まで考えなくてはならない。

　保健指導実施者に関する課題も存在する。大きな健保組合であれば、「健康管理センター」があり、そこで保健師、看護師が活動している。既存の人的資源として、これらの保健師、看護師を使うのが健保にとってコストが抑えられるが実際上は難しい。健康管理センターの保健師、看護師は、社内健診や診察の手伝い、メンタルの相談など、保健指導以外の仕事に携わっている。忙しい中で、特定保健指導のキャパシティはどれくらいあるのか？仮に、キャパシティに問題がなかったとしても、スキル上のミスマッチが発生しがちである。メタボの問題への対処はまず「食事指導」が重要であるが、これは保健師、看護師よりも管理栄養士が得意とする分野である。
　当社では、まずコンサルタントが社内の体制の整備からお手伝いをする。例えば、事業主との調整を担い、「工場用」、「事務系職場用」、「営業用」等、各職場の働き方にあった保健指導方法を提供する。健康管理センターを調べ、既存体制で実質的にできる範囲を判別した後、その「穴」を埋めるべく当社の保健指導体制を構築する。人員が足らない場合は、当社が保健指導業務を請け負うこともあれば、人材提供を行うこともある。スキルが足らない場合は研修を実施したり、当社の保健指導プログラムを提供したりする。

　体制を整備した後、実際の保健指導を開始するのであるが、当社の保健指導のプログラムの特色は、対象者の行動を「大きく変える」のではなく、対象者の行動に「寄り添う」プログラムであることだ。
　「寄り添い」型のプログラムとは、出来る限り対象者に負担を掛けないプルグラムである。今まで運動を殆どしなかった人に、突然運動をさせることや、殆ど食事に気を使わなかった人に毎日食事記録を付けさせるなどは、継続性の点で大きく難がある。特に、メタボで悩む人の多くは、背景にストレスを抱えている。指導をすることによりストレスを増やすのは、むしろ逆効果となる。
　弊社のプログラムでは、まず独自のアセスメントシートを使い、対象者のメタボに関する「知識」と「関心」をセグメンテーションし、典型的な生活パターンを把握する中で、当人が「何気なく」行っている課題を抽出し、注意を換気しながら、改善を促す。「何気なく」行なっている課題に注目するのは、「何気ない」ものほど改善が容易であるためだ。「何気なく」やっている行動は、意識をすると止め易く、ストレスなく変えることができ、その後徐々に難しい課題に取り組むようにしている。

　保健指導を実施する中で重要なのは、ストレスの扱いである。多くのメタボの背景にはストレスが存在する。対象者の抱えているストレスを排除する為に、「傾聴」の態度や、小さな行動変容が実現した時に必ず「褒める」ことを重視している。
　当社は、全国の医療機関に対し、保健師、管理栄養士を派遣し、プログラムも提供することにより、健保の加入者がどこでも同じレベルの保健指導が受けられる体制を構築中である。
　保健指導の効果としては、３ヶ月から６ヶ月の間に生活習慣病に関連した各数値に改善が見られている。また、薬が不要になった等の根本的な改善例も見られている。
　
５）医療機関向けサービス
　健保組合とともに特定健康診断、特定保健指導のもう一方のプレイヤーである医療機関に対しても、㈱イーウェルと㈱メディヴァは共同で「総合的なソリューション提供」サービスを目指している。
　医師会に加入している医療機関は、集合契約を通してほぼ自動的に国保加入者分の健康診断の受託者になる。しかしながら、従来は住民健康診断制度を通して健康診断を実施していた健保組合の被扶養者に関しては、今回の制度では集合契約の対象外となる可能性も出て来た。㈱イーウェルでは、意欲の高い医療機関をネットワーク化し、健保組合に対して営業を代行することにより、医療機関の健康診断受託の機会を増やしている。一方、㈱メディヴァでは、特定健康診断受託機関としての要件であるHPの作成や情報システムの整備と共に、健診を効率よく実施できるような業務フロー整備をコンサルティングする。

　また、医療機関が健康診断を受託する要件として、特定保健指導を実施することが求められるようになるが、そのために必要な体制整備も支援する。保健師、管理栄養士の派遣や教育、保健指導プログラムの提供、結果管理、保健指導の営業代行等を担うことにより、医療機関に取っては手間や余分なコストが掛からずメディヴァと同じプログラムを用いた保健指導を実施することができる。
　健康診断や保健指導を実施することができる「効率効果が高い医療機関ネットワーク」を構築することによって、健保組合も平成２０年度の新制度に取組みやすくなる。㈱イーウェルと㈱メディヴァは健保組合と医療機関との間を橋渡しし、双方に「総合的なソリューション」を提供することにより、win-win-winの関係を構築し、その成果して個々人が健康になる仕組みづくりを目指している。
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         <pubDate>Wed, 05 Dec 2007 00:12:35 +0900</pubDate>
      </item>
            <item>
         <title>医師不足の時代に対応　信越病院の事例</title>
         <description><![CDATA[　全国の医師数は約２７万人であるが、昨今は都市部への偏在が大きな社会問題となっている。各医局がさまざまな問題を抱えて縮小されるなか、担っていた地方病院への医師派遣機能も低下した。また医師個人も他の職種と同じく、都会での生活を求めるようになっている。そのなかで、地方に立地する病院は、どこも医師の確保に悩んでいる。

　信濃町立の信越病院は、他の地方病院と同様、医師不足で悩んでいたのであるが、このたび常勤、非常勤合わせて４人の医師を採用することに成功した。
<a href="http://shin-etsu-hsp.jp/home/index.php">http://shin-etsu-hsp.jp/home/index.php</a>

　その背景には、従来型の採用方法を見直し、「医師が働きたくなる病院」像に合せて情報発信するという、「発想の転換」が存在する。従来型の発想では、医師の給与や諸条件を上げることが採用確率を上げる唯一の方法だったのを、医師が求める職場像を考え、医師の働き方を提案することが成功をもたらした。

　信越病院は長野県上水内郡信濃町に位置する。病院自体は築３６年を経過し、けして新しいものではなく、アメニティや利便性が良いといえるものではない。病床数は１０６床で、内訳としては一般５６床、療養型５０床である。診療科目は内科、外科、整形外科、眼科、泌尿器科、耳鼻咽喉科、リハビリテーション科であり、外来数は一日２７０人、入院数は日平均で約９７人と患者数は多い。地域の高齢者を中心に「かかりつけ病院」として、日常的な健康管理、治療を担い、町唯一の病院として地域を支える重要な機能を担ってきた。

　信越病院は、常勤４名、非常勤６名の医師により運営されていたが、今年の３月院長を初め数名の医師が退任することになり、後任が採用できない、という危機に見舞われた。新たな医師を採用すべく、町役場の担当者は各医局に医師派遣を依頼したが、医局も医師不足に悩んでおり、解決には至らなかった。また、昨今活発に活動している医師紹介業にも依頼をしたが、芳しい結果はなかなか得られなかった。

　悩んだ末、町は自らが持っている「資源」を見直し、それを医師に対していかに魅力的に見せるか、を検討した。医師にとっての職場の魅力は、大きく分けると３つある。一つは、当然のことながら給与、諸条件である。２つ目は、医療内容である。医師を志す多くの者は医療的な理念や実行内容に大きな興味を持ち、共感できる職場を求める傾向にある。理念に共感できて、自分の勉強になるのであれば、給与・条件が劣っていても勤めたい、という医師は多い。最後には、ライフスタイルである。医療は継続性が大事で、医師は、医療を続けることができるラあしながらイフスタイルが実現可能な職場であることは必須と考えている。

　信越病院は上記の１～３に照らし合わせて、自らが持つ資源を棚卸し、そこで抽出された強みを元にHPを全面改定した。まず１の「給与」についてであるが、常勤医師の年収は３５歳で1,500万円、50歳で2000万円、非常勤医師の時給は1時間あたり1万円からなので、他の病院と比べて特段高いとは言えない。しかしながら、常勤医師には土日の休日に加え、週２日の研究日を設け、非常勤医師には旅費を町で負担し、勤務する前日には町の負担で町内のホテル、ペンションに宿泊できるものとし、「給与」以外の「条件」をアピールした。

　しかしながら、「給与・条件」だけでは限界があるので、町が力を入れたのは、「医療内容」である。長野県は医療費が低額であるのに関わらず、健康で長生きする高齢者が多いことで知られている、信濃町も昔から地域医療に熱心に取り組んできた歴史がある。通院が困難であるながら家族の下での療養を続ける高齢者のために、信越病院は昭和59年からいち早く訪問看護を提供し、今は国の大きな方針となった「在宅医療」のさきがけを担ってきた。その後、訪問リハビリ、訪問栄養指導、在宅服薬指導、高齢者サービス連絡会、健康管理、予防医療等についても国に先駆けて取り組んできた。また、最近は研究者と共同で、森林浴の医学的効果確認に積極的に取り組んでいる。信濃町では町で森林メディカルトレーナー（ガイド）を育成し、療養効果のある森林ウオーキングや森での呼吸法を指導している。このように、広く一般には知られていないが、全国のモデルとなるような取り組みを行ってきたことは、医師には非常に魅力的に映る。

　また「ライフスタイル」に関しては、幸いにして信濃町は観光資源に富んだ地域である。北信五岳（妙高山、黒姫山等）に囲まれ、野尻湖でのウオータースポーツやバスフィッシング、黒姫高原・斑尾・妙高のスキーなど一年を通して楽しめる。医師募集HPのトップページにも、「東京から新幹線で2時間ちょっと。観光資源豊富な黒姫で地域医療に貢献し、自然を楽しむライフスタイルを実現しませんか？」とアピールしている。

　しかし、町のHPは単に町が観光名所であることを伝えるだけではなく、年齢・ライフステージに応じた様々な働き方を提案している。臨床研修先として若い医師が週2日の研究日を活用し働きながら学ぶことともに、リタイア後には町所有の別荘地を廉価で紹介することが可能な旨も記載されている。たとえば若い医師に対しては「早い段階で訪問診療を核とした地域医療体験を積んでいただき、今後のキャリアプランに役立ててほしい。経済的に不安を感じることなく、臨床・研究に励める環境を提供したい。自然豊かな長野県信濃町、黒姫高原のファンになっていただきたい」というメッセージを送っている。
　上記のように信越病院は、町、病院の持つ「資源」を整理し、インターネットや紹介業者を通して医師に発信した。成果は前述のとおり常勤、非常勤を合せて4人の確保するという目覚しいものである。「医療内容」や「ライフスタイル」に関するアピールは大きな効果があった。もちろん医師不足で悩む全国の市町村がすべて信越病院のような成果が上げられるとは限らない。信濃町の場合は地域医療の歴史もあれば、観光資源もあった。しかしながら、医師が求めるものに応じて自らの資源を棚卸し、発信方法を工夫する、という手法は全国共通であり、多くの病院が学べるものではないか、と思われる。
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         <pubDate>Thu, 01 Nov 2007 10:31:18 +0900</pubDate>
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         <title>施設在宅の役割と今後の方向性(3)「施設在宅」の実例</title>
         <description><![CDATA[　今まで述べて来たように、「施設在宅」には「自宅在宅」にない様々な特異性があるが、実際「施設在宅」を展開している現場は、どのような工夫をこらしているのだろうか。

　当社がコンサルティングしている先に医療法人プラタナスという世田谷を中心に展開しているクリニックがある。同法人は、平成１６年より日本最大の有料老人ホームのチェーンであるベネッセスタイルケアの提携医療機関となり、現在１０００人を越える患者さんに対して訪問診療サービスを提供している。中核となっているのは平成１７年１２月に開設した松原アーバンクリニックという１８床の有床の在宅療養支援診療所である。松原アーバンクリニックでは、「施設在宅」とともにターミナルケアを中心とした「自宅在宅」を展開している。
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　松原アーバンクリニックは、ベネッセスタイルケアのアリア松原という特定有料老人ホームと同一敷地内に開設されており、「施設」と「自宅」を合わせて、合計７人の常勤医師、６人の非常勤医師、１０人以上の当直医が活動する拠点となっている。「施設在宅」を担当する医師は、それぞれ１００〜１５０人の患者の主治医となっており、城南地区を中心としたベネッセホームに訪問診療を実施している。

　同クリニックの「施設在宅」は、３つの特徴がある。一つは、有床診療所としてバックベッドを持っていることである。狙いとしては、市中の病院がなかなか受けてくれないホームの患者さんやターミナルの患者さんを、医療的に可能であれば有床診療所に入院してもらおうというものである。このため、一般の有床診療所とは異なり夜間も医師が常駐する当直体制を整備し、これにより院内での看取りも可能としている。また大病院とは異なる小回りの効くホスピタリティを重視した運営を行うことにより、ホームほどでは無いにせよ、患者さんにとって居心地の良い空間の演出に努めている。

　二つは徹底して「チーム医療」とシステム化に拘ったことである。在宅療養支援診療所として、２４時間３６５日往診するとすれば、それは一人の医師が抱え込む形では無理である。一人の医師が抱え込むと、毎日当直しているのと同じようになり、医師本人が負荷に耐え切れなくなる。このため、同クリニックでは電子カルテを使い、完全な患者情報共有化を目指している。当直医を含め全医師は電子カルテ等を使いながら患者さんの状況を確認し、連携して治療に当たることが出来る。一方、「施設」であれ、「自宅」であれ、必ずしもベッドサイドで患者情報をパソコンに入力することは容易ではない。このため、医師は訪問先ではメモをとって後で入力する形を取る。またこれも難しい場合は、ディクテーション機に診療内容を吹き込み、鹿児島にある入力センターでテープ起こしをし、電子カルテに貼付けるという流れも活用することにより、効率化している。

　三つ目は、「ご家族報告書」という開示カルテに類したものを月に一度入居者の家族に配布することにより、常に患者さんの情報を離れて暮らす家族と共有化している。これにより、家族が知らない間に病状が悪化しているという事故を減らすように努めている。

　これらの３つの特色よって、医療法人プラタナスでは、ベネッセスタイルケアとともに新しい「施設在宅」のあり方を模索している。前述にある「施設在宅」の５つの特異性のなかで、病院への搬送、家族との連携の課題はある程度解決できているものもある。しかしながら、重度の認知症の患者さんは手の少ない有床診療所では入院させるのは難しいことや、サービス業的な対応を求める家族と医師との期待値のギャップや、看護師が不在のため施設において提供できる医療が制限されること等、課題はまだ山積している。

　しかしながら、医療法人プラタナスではベネッセスタイルケアとともに、理想とする「施設在宅」とその中で求められる医療と介護の連携を確認し合いながら、個々の課題を取りあげ、解決に向けて両者共同で一歩一歩進めている。日本型の「施設在宅」は、行政も「有るべき姿」を定義しえていないように、まだ黎明期にあると思われる。この中で重要なのは、現場の課題を踏まえながら、医療と介護の提供者が患者さん（入居者）のことを考え、お互い本音で議論しながら新しい仕組を作って行くプロセスではないだろうか。
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         <category></category>
         <pubDate>Mon, 22 Oct 2007 10:24:41 +0900</pubDate>
      </item>
            <item>
         <title>施設在宅の役割と今後の方向性(2)「施設」在宅の特異性</title>
         <description>２）「施設」在宅の特異性

　さて本論である「施設」における在宅医療について、であるが「施設在宅」は「自宅在宅」と在宅医療である点は同じであるが、いくつかの特異な点が存在する。入居者のQOLを確保するには、「施設在宅」の特異性を理解しながら、医療サービス提供体制を組み立てることが求められる。

　筆者が見るところ、「施設在宅」の特異性は５つある。まず一つには、一カ所に多くの入居者が住んでいるため、診察の効率性が良い点である。「自宅在宅」と異なり、一カ所づつ点在する「自宅」を訪問する必要性がないため、一日に診ることができる患者さんは、３、４倍に増加する。診療報酬的は、「施設」全体が一つの「家」（患家）となるため、同一患家の適応となり、往診料は一人目の患者さん以降は算定出来ないが、それでも経営的には優位である。

　一方、「自宅在宅」に比べて「施設在宅」が難しい面もある。これが、二つ目以降の特徴であるが、まずは家族が同居していないため、コミュニケーションを初めとして「自宅在宅」にはない配慮が必要となる点である。「自宅在宅」であれば、患者家族は日々刻々と変わる患者さんの病状を理解しているし、医師も家族に確認を取りながら診察を進めることが出来る。患者家族が介護だけでなく、医療に関わることが出来るので、そこでは自ずとチームワークが育まれ易い。一方、「施設在宅」では患者家族は離れて暮らしているので、連絡を取るのが難しい場合もある。病状が悪化していく経過を知らない家族から、「何故こんなことになっているんだ」と驚かれないように密にコミュニケーションを取ることが求められる。家族の都合によっては往診日に立ち会うのが難しいこともあり、別途日程を設定して説明することになる。その場合でも、「自宅在宅」で育まれるようなチームワークに持ち込むことは難しい。

　三つ目は、「施設」の種類にもよるがホームと診療所が不可分のものとして扱われる結果、「自宅在宅」以上にサービス業的要素が求められる点である。入居者家族に対してとったアンケートを見ると、「施設における看護サービス」と「外部の医療機関が提供している医療サービス」は同一不可分で、同じく「高い入居金を払って買ったサービス」として位置づけられていること方が多い。このため、医師の説明、態度、風貌、服装等に対し、外来診療や通常の在宅医療では要求されないレベルが求められることがある。医療をサービス業として捕らえるのであれば、これらは本来医療機関が約束すべきことかもしれず、そういう意味では「施設在宅」は日本の医療の先行指標となるかもしれないが、現状では医療者、特に医師にとっては必ずしも納得性の高い指摘ではないようだ。

　四つ目は、「施設」が病院から見ても位置づけが中途半端であるため、しばしば搬送先に苦労するということである。病院から見ると、「施設」は看護師が雇用されているし、訪問診療をしている医師も居るのだから、大概の医療上の課題は施設内で解決すべきである、と思いがちであり、それを理由に受入を渋る場合もある。実際のところは、殆どの「施設」において看護師は日勤帯しかおらず、訪問診療の医師も駆けつけることは出来ても、高度な検査機器や治療用の設備が無いなかでは出来ることに限界がある。これは病院の勤務医が全般的に在宅医療に対する理解が薄いため発生する問題であるが、「施設在宅」の場合は特に「自宅」でないという点で、先入観が発生し易い。

　最後に、「施設」在宅の医療行政上の位置づけが確立しておらず、医療面でも経営面でも課題が発生しがちである、という点である。平成１８年度の診療報酬改定でも、特定有料老人ホームが「看護師の配置義務がある」という理由で、一旦、在宅医療総合管理料の適用から外された。これは、「看護師の配置義務がある」からいと言って、看護師が常駐している訳ではないことと、在宅医療総合管理料の対象外となった場合、「施設在宅」が経営的に成り立たないということに対する認識不足があったのではないか、と推測される。更に、「施設在宅」の効率性だけが強調されて、上記の２〜４に上げた、「施設在宅」に掛かる特異な負荷は考慮されていないと思われる。現時点では診療報酬上の課題は解消されたものの、より重大な問題として「施設」で行われる医療行為の問題が残っている。「施設」に対してはいくつかのケースを除き、訪問看護師が外から入ることは不可である。しかしながら、「施設」の看護師は日勤帯しか勤務していない。一方、「自宅在宅」であれば家族に許された医療行為も、介護へルパーが実施することは不可である（図）。この結果、本来であれば、「施設」を「終の住処」として利用したい入居者が、本来であれば訪問看護師が行うか、家族が行う医療的ケアを受けられないため、退去しなくてはならないケースも発生する。このように、経営的および医療的な問題を例に上げたが、これらは個々に対応するだけでなく、行政として「施設在宅」の有用性を認識し、「有るべき姿」を定義する中で始めて解決することだと思われる。
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         <pubDate>Wed, 10 Oct 2007 21:35:06 +0900</pubDate>
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            <item>
         <title>施設在宅の役割と今後の方向性(1)「病院」より「施設」へ</title>
         <description>１）「病院」より「施設」へ

　医療制度改革の一つの大きな目玉は、療養病床の削減と在宅医療の充実である。平成１８年度の診療報酬改定では、療養病床、特に介護療養病床に関しては削減、廃止の方向と決まり、在宅療養支援診療所の制度が新設された。医療密度が低い、長期療養中の患者さんを「病院」から出して、「自宅」に帰そう、という動きは欧米では当たり前のことである。
　「病院」は「治療」の場である。「治療」を行う為に、医師、スタッフ、ベッド、機器等の大きな固定費を掛けていて、
それらを社会的資源として有効活用するためには、治療密度の高い患者さんに入院してもらうことが望ましい。高齢化が進み、医療費の適正化が求められる中、医療依存度の低い患者さんを病院から出して行くのは当然の流れと思われる。

　また、コスト側だけの問題ではなく、QOLを考えても「自宅」に帰ることができる患者さんにとっては、退院するほうが望ましい。病院は「治療」の場であるため、「治療」を優先して患者さんの日常生活の自由は束縛されざるを得ない。もちろん病院によっては、患者さんの自由を大幅に認めているところもある。例えば、鴨川にある亀田総合病院のような一部の病院では、「患者様中心主義」を徹底していて、患者さんが望むのであれば家族が一緒に泊まることも、治療に差し支えないのであれば食事や飲酒も可能である。しかしながら、このような病院運営はオペレーション的には非常に難しく、一部の病院でしか実現できない。
　コストとQOLの二つの視点から、「病院」から「自宅」へ、という流れが進められており、それは大きな流れで言うと極めて適切なものと思われる。では、何が問題になるのだろうか。医療機関へのコンサルティングを行う中で筆者が感じるのは、「長期的方向性」は正しくても、そこまで持って行く「方策」が整備されていない矛盾である。

　昨年の診療報酬改定以来、療養型の病院から多くの相談を受けており、その中の一部に関しては閉院のお手伝いもさせて頂いた。その時に感じたのは、「病院から退院出来る患者さんは、すでに退院している」ということである。１００床ほどの病院には、約１００人の患者さんが居る訳であるが、そのうち「自宅」に帰ることができるのは、２０％程度である。残りは、独居であったり、家族が介護できない状態であったりと、「自宅」に帰ることが容易ではない。閉院をお手伝いした病院の場合は、一人一人の患者さんを地方を含めた他の療養型の病院や老健施設や老人ホームに転院先を探し、一部の方は「自宅」に帰り、何とか行き先を確保できた。これは３ヶ月以上も掛かる非常に大変な作業で、当社のコンサルタントが２人、病院と協力しながら何とか実現できたが、非常に難しい仕事であった。電話口で「閉院します。医療、介護の支援をしますから、ご自宅に帰れないでしょうか」と言ったとたん、一切電話に出なくなったご家族も居た。また患者さんご本人のほうも、「自宅」に帰って、ご家族に迷惑を掛けたくない、という気持ちが働いている。
　「自宅」に帰れない、でも「病院」から出なくてはいけない患者さんの一つの行き場が「施設」である。「施設」とは、特別養老老人ホームや、有料老人ホーム、グループホーム等一連の「老人ホーム」を指している。実は、欧米では「在宅」で亡くなる方が「病院」で亡くなる方と比べて圧倒的に多い、と言われているが、「在宅死」イコール「自宅死」ではない。「自宅死」と「施設死」は大体半々であり、国によっては「施設死」の方が多いケースもある。
　「施設」は昔の福祉の時代の「施設」をイメージしがちであるが、介護保険制度以降の「施設」は様変わりしている。民間企業を中心とした努力により、単に「行き場所がない高齢者」が住む場、ではなく、家族ではない人たちと気兼ねなく暮らす「終の住処」として相応しい場が整備されている。「施設」という呼び方が、今では実状に合わないという指摘もあり、「ホーム」と呼んだほうが良いとの指摘もあるが、いずれにしても「施設」（ホーム）は今後の高齢者の生活を考える上で、非常に重要な要素である。
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         <pubDate>Mon, 01 Oct 2007 21:32:47 +0900</pubDate>
      </item>
            <item>
         <title>保健指導の体制づくり(2)</title>
         <description>　平成２０年度の保健指導本格的実施に備えて、今年度保健指導をパイロット的に実施している健保組合は多いが、その場合必須となってくるのは経営層の理解である。当社がお手伝いする場合は、保健指導を実施しなくては行けない法的な背景だけでなく、実際どういうことを行うのか、行った時の効果などを理解してもらい、パイロットに経営層の方々も参加してもらう。セミナーや説明会を通して、特定保健指導は単に「厚生労働省が決めたからやる」ものではなく、従業員の健康づくり、生産性向上のためには不可欠であることの理解を促し、「就業時間中に保健指導を受けても良い」というお墨付きを貰うのである。就業時間中の保健指導が可能かどうか、によって当然ながら実施率は大きく変わって来る。

　経営層の方々の理解を得た後は、各現場に落し込んで行くのであるが、各現場には各現場の都合があるので、それに合わせたスケジュールや体制を組まなくてはいけない。例えば、営業職は勤務時間中、殆ど事業所にいないことがあり、その場合、どうするか？工場は２シフト体制で動いている場合があり、その場合、どうするか？具体的な設計には、どこの事業所に何人どういう働き方の人が居るか、まで調べ上げて行う。
　一方、家庭に居る主婦に関しては、どこで保健指導を行うか、が大きな問題となる。主婦にとって家庭に誰かが訪問するというのは必ずしも有り難いことではなく、ましてや「メタボ指導のために保健師が来た」というのは、避けたいことの一つになる。同時に、自宅まで訪問して保健指導を実施する場合は、コストも非常に割高になる。このため、健保組合では、主婦を家から引っ張り出せるよう、保養所や健診機関等での保健指導を企画する。

　また実施者に関しても、考えなくてはいけないことは多い。特定保健指導を実施できる者は、医師、保健師、管理栄養士と５年間の期限付きで看護師となっている。大きな健保組合であれば、健保もしくは会社に「健康管理センター」があり、そこで保健師、看護師が活動している。既存の人的資源として、これらの保健師、看護師を使うのが健保にとって最も効率は良いが、実際上は難しい。

　大きな問題は、キャパシティと優先順位とスキルの３つである。健康管理センターの保健師、看護師は多くの場合、社内健診や診察の手伝い、メンタルの相談など、保健指導以外の仕事に携わっている。忙しい中で、特定保健指導に裂くことができるキャパシティはどれくらいあるのか？また特定保健指導は、どちらかというと「疾病予備群」を対象としているので、健康管理センターとしてはより重度な方の指導やメンタル上の課題がある方の方が指導対象者として優先順位が高い。仮に、キャパシティ、優先順位上、問題がなかったとしても、スキル上のミスマッチが発生しがちである。メタボの問題は殆どが「食事指導」によって解決出来るため、「食事指導」に関する深いノウハウが必要となってくるが、これは保健師、看護師よりも管理栄養士が得意とする分野である。

　当社で、保健指導の体制づくりをお手伝いする場合は、社内の体制をキャパシティと優先順位とスキルから分析し、本当に特定保健指導に使うことができる人的資源はどれくらいあるのかを明らかにする。まずは、本社にある健康管理センターを調べ、次は各事業所の産業医、看護師体制を調べる。また、事業主もしくは健保組合が従来より活用していた健康診断機関は、受診者にとってもなじみがあるので、それを広い意味での資源にカウントする場合もある。

　このように、既存体制で実質的にできる範囲を判別した後、その「穴」を埋めるべく体制づくりを行う。人員が足らない場合は、当社が保健指導業務を請け負うこともあれば、人材提供を行うこともある。スキルが足らない場合は研修を実施したり、当社の保健指導プログラムを提供したりする。いずれにしても、細かく各事業所の実状を分析し、一つ一つの課題に解決策を構築しながら、保健指導体制を作って行くのであるが、これは各健保にとっては非常に荷が思い作業となっていることは否めない。
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         <link>http://www.plata-net.com/ppm/oishi-blog/2007/09/post_10.php</link>
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         <pubDate>Sat, 15 Sep 2007 21:26:36 +0900</pubDate>
      </item>
            <item>
         <title>保健指導の体制づくり(1)</title>
         <description>　平成２０年度から、健康保険組合等の保健者に対して、特定健康診断と特定保健指導（いわゆるメタボ健診とメタボ保健指導）が義務化される。現在、著者はいろいろな健康保険組合から相談を受けて、平成２０年度対策をお手伝いしているが、どこの健保組合も最も頭を悩ませているのは保健指導のようである。

　健康診断に関しては、どの健保組合でも過去より保健事業の一環として取組んで来ており、受診率をどう上げて行くのかが課題にはなっても、どうやれば良いのか検討がつかない訳ではない。しかしながら、保健指導に関しては、従来取組んで来た「健康診断実施後の事後措置」としての「保健指導」とは相当質的に異なるものが求められている。
　従来型の保健指導は、健康診断の結果を産業医等が判定し、生活習慣の改善が必要と思われる対象者に「指導」を行うものである。ただ、現実的には捌く対象者数が非常に多く、一人一人に対してじっくりと時間を掛けて指導することはなかった。このため、「注意喚起」は出来たとしても、「行動変容」まではたどり着くことは稀であった。

　今回、特定保健指導で求められている内容は、「行動変容」と、それによる「メタボ指数の減少」という明確な成果を出すことである。このために、厚生労働省は厳格なガイドラインを設定した。まず、初回面談は最低２０分以上で、その後面談や電話、メールでフォローを重ねる。各行為には点数が設定されていて、合計で１８０ポイントを越さないと有効な保健指導とは見なされない。例えば、１８０ポイントを越すには、６ヶ月の期間内に面談を3回重ね、間をメールや電話で複数回ずつフォローしつづけることが求められる。

　対象者が多いのも健保組合にとっての悩みの種だ。特定保健指導の対象者の見込み数が、最近の健診データから解析できない場合の推計値として提示されている数値を参照すると、４０から７４歳の対象者のうち、保健指導が必要となる者は男性の場合３６．４％、女性の場合１６．２％となる。
　男性の比率が女性の比率の倍以上であることを見ても、メタボは「男性の問題」であることが分かるのであるが、男性の場合多くが授業員であるため、保健指導の実施率を上げるためには、事業主と協力して、職場で保健指導を行う必要がある。このためには、事前の実施スタンス、体制、方法に関する入念な準備が必要となる。

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         <category></category>
         <pubDate>Sat, 01 Sep 2007 21:19:08 +0900</pubDate>
      </item>
            <item>
         <title>予防市場の制度化(3)</title>
         <description>　平成２０年度から始まる特定健康診断と特定保健指導の義務化に合わせて、様々な新しい事業が生まれている。今回は、企業の福利厚生のアウトソーシング・サービス事業から発展し、特定健診関連業務のアウトソーシング業務を展開している株式会社イーウェル（千代田区；http://www.ewel.co.jp）という会社の例をご紹介したい。

　健康保険組合にとって大きな課題の一つは被扶養者（＝配偶者等の家族）の健康診断である。被保険者（＝従業員本人）の健康診断は、通常労働安全衛生法上の法定健診（いわゆる「企業健診」）が実施されているので、９０％を越える受診率を確保している。しかしながら、被扶養者の場合、健保が実施している人間ドック等の補助金事業での受診率がせいぜい３０％程度で、目標値から大きく外れている。そもそも「健康診断に行くのが面倒」であるとか「主婦業が忙しくて行く暇がない」という被扶養者も多いため、受診率を確保するには、まずは利便性の高い健診ネットワークを構築することが求められる。

　利便性の高い健診ネットワークを構築するには、健保組合が独自でそれぞれの健診機関と提携する以外に、日本人間ドック協会等の全国ネットワークを持つ健診組織と契約する方法と、市町村国保の仕組を活用し全国の医師会健診ネットワークに乗る方法がある。これらはいずれも、健保が独自で全国の健診機関と「提携」するという手間を省くために厚生労働省が作った制度である。

　しかしながら、これらの方式では「提携」の手間は省けても、健診業務に関わる「付随業務」の手間を省くことは出来ない。例えば、健保組合は被扶養者に対し、健診機関、受診方法の案内を行わなくてはならない。また、医師会健診ネットワークを活用する場合は「受診券」というものを使うが、これを発行し、配布しなくてはならない。また、未受診者のトラッキングや受診促進を行わなくてはならない。更に健診終了後には、健康診断データを収集し、管理しなくてはならない。対象者が数千人から万に及ぶこともあるため、健保組合にとっては大変な手間である。イーウェルの場合は、健保の健診に関連する業務を全てアウトソーシングで受託することにより、「提携」の手間だけでなく、「付随業務」の手間も全て引き受ける。

　イーウェルは、東急不動産の社内ベンチャーとして２０００年に創業した。宿泊施設など東急グループの資産を活用しながら企業の福利厚生をアウトソーシングで受託し、現在は宿や旅行だけでなく、健康（人間ドック、メンタル相談、フィットネスクラブ等）、育児（ベビーシッター等子育支援サービス）、教育（英会話等）等幅広いメニューを提供している。プライバシーマークも取得しており、研修の受講管理や財形貯蓄の管理等の人事部関連業務まで受託するケースもある。顧客は、大手の企業を中心として７０８団体、１１４万人である。

　イーウェルの場合、顧客企業から健保組合を紹介され、その課題を解決するために特定健診業務のアウトソースを受け始めたのだが、元々企業向けに健康関連メニューを提供していたこと、人事関連の個人情報を扱い慣れていたこと、各種サービスの手配を行うためにコールセンターを整備していたことにより、特定健診業務を受託するのに適したポジションにいた。

　同社は、企業健診を受託していた頃から構築した１０００カ所におよぶ健診機関のネットワークを持っている。日本人間ドック協会等の既存ネットワークを使う場合と異なり、イーウェルの健診ネットワークは健保組合のニーズに合わせて、どんどん増やすことができる。例えば、岩手や北海道等の地方都市に工場があった場合、利便性を確保するためには、その地域での健診機関との契約が必要となってくる。同社の場合は、そのようなニーズに応えて、提携健診機関を増やしている。また、特定健診の項目だけでは受診者にとって魅力が薄いと思う健保に対しては、婦人科や乳がん健診が受診可能なネットワークを提案する。

　同社の特徴は前述のとおり、「提携業務」だけでなく、健診に関わる一切の「付随業務」をアウトソースで受託することである。受診者の案内や受付、問い合わせ対応やデータ管理だけでなく、クライアントの要望により、未受診者のリストを作り、電話等で受診促進を行うことも実施している。健診機関がデータでの結果送付に対応してない場合、紙で貰って入力業務も代行する。

　受診者への健診受付を行う時にポイントとなるのはコールセンターのキャパシティと処理能力であるが、現状２０人のコールセンター体制を引いており、今後の顧客増に合わせて、人員体制も強化していくそうだ。コールセンターの体制，能力は非常に重要で、他のアウトソース会社でも健診手配業務を実施しているところはあるが、自前でコールセンターを抱えているところは存在せず、別の取次ぎ機関に再委託をしている。このためキャパシティがオーバーして受診申込の電話が取れなくなる事故が発生することも稀ではないそうだ。

　イーウェルの場合、健康診断の結果データは各健診機関から一括で貰い、保管・管理するKENKOBOXというASP方式の健康データ管理システムも独自で開発している。健康診断結果がKENKOBOXに保存されている場合、受診者は過去の健診をインターネットの専用HPを通して閲覧し、動画、静止画で各種健康情報を取得することができる。例えば、動脈硬化が疑われる患者さんは、クリックすることにより、動脈硬化の疾病情報や予防、治療方法についての情報を動画で学ぶことができる。健診データという機微な情報を管理するために、必ず属性情報と健診結果情報は別サーバで管理されている。

　健康保険組合は一般的には人員体制が少なく，多大な業務手間には耐え切れない。このため同社のような「完全な業務代行機関」は、非常に喜ばれているとのことである。厚生労働省も、元々はこの形態は想定していなかったとのことであるが、「民間活力の有効活用」として、大いに期待しているらしい。
　
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         <pubDate>Wed, 01 Aug 2007 12:14:23 +0900</pubDate>
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         <title>予防市場の制度化(2)</title>
         <description>　前回、平成２０年度から健康保険組合が全組合員に対して、健康診断を実施し、「メトボリックシンドローム」およびその予備群へ保健指導を実施することが義務づけられた旨をご説明した。対象者総計では１９６０万人と推定され、義務化によって新しく生じる市場は１兆円と推計されている。

　今回は、過去の厚生労働省の取組みとは異なり、明確な実施目標と罰則規定が定められた。例えば単一健保の場合、平成２４年度における実施目標値は健康診断が８０％、保健指導が４５％とかなり高くなっており、実施成果としてメタボリックシンドロームの対象者と予備群を１０％削減することが求められている。この目標達成度合いによって、今後の拠出金額が異なり、健保の財政に大きな影響を与え得る。

　この健康診断受診８０％、保健指導実施４５％という実施目標は到達し得るものなのだろうか？「病気が見つかるのが怖いから、健康診断は受けたくない」という人や、子育中の主婦等で家から出られない人もいるだろう。この人たちを捕まえて、健康診断を受診させること、保健指導を実施することは至難の業と思われる。

　では、どうやって目標値を達成すればいいのだろうか？厚生労働省は、平成１９年度中に各健康保険組合にこれを考え、目標達成までの計画策定を行うよう指示している。また計画を単に絵に描いた餅にしないように、実行に移す際の予算立てと組織体制を明記することとした。この計画書は年度末には、各都道府県に提出することとなっており、例えば保健指導の予算を全く積んでないとか、今回の取組みの趣旨に合わない計画が提示された場合は、指導対象となる。

　弊社では、この目標達成に悩む多くの健康保険組合より相談を受け、一部のところに関しては計画書や体制作りの支援・コンサルティングを実施している。
その一環として、前回書かせて頂いた「アンケート」を初めとした各種調査も実施しているが、その中で確信するのは、「８０％、４５％」は高い目標値であるが、けして達成不可能なものではないということである。

　目標達成に向けた、具体的な方法をご説明しよう。まず健康診断であるが、「被保険者（従業員本人）」と「被扶養者（家族）」に分けてみた。「被保険者（従業員本人）」は原則的に、勤め先で労働安全衛生法上に定められた法定健康診断を受けている。今回義務化された「特定健診」と、会社の「法定健診」は項目が異なるが、同一化すべく調整が進んでいる。一方、今回の義務化対象者は４０歳以上の人だけなので、殆どの健保では、「被保険者（従業員本人）」と「被扶養者（家族）」の割合は、「被保険者（従業員本人）」のほうが多い。このため、仮に「被保険者（従業員本人）」対「被扶養者（家族）」の数が１対１であった場合も、「被保険者（従業員本人）」が１００％受診していれば、「被扶養者（家族）」は６０％受診すれば８０％は達成出来る。

　一方「被扶養者（家族）」のほうは、ある健保の例では、２０％程度が健保組合の昔から実施していた人間ドック等の補助金事業等で、健康診断を受診している。またアンケート調査の結果を分析すると、３０％程度が「他所で受診」していることが分かった。これは、「被扶養者（家族）」もパートで働いている先で「法定健診」を受けていたり、自治体健診を受けていたりするからである。このように見てみると、「被扶養者（家族）」の１０％程度の受診率が上がれば、目標値は達成される。

　このため、健康診断受診目標達成のための優先的な課題は、「健康診断を受けたくない」と思っている人を無理やり受けさせることではなく、今まで人間ドックを受診している人に継続的に受けてもらうことや、他所で受診している人のデータを確実にもらうことである。「特定健診」の場合は、癌の発見を目的としたものではないため、健診自体の効果が疑われがちである。このため、過去に健康診断を受診している人に、受診モチベーションを維持してもらうには工夫が必要となる。

　一方、保健指導はどうだろう。同じく対象者を「被保険者（従業員本人）」と「被扶養者（家族）」の課題に分解してみた。「被保険者（従業員本人）」と「被扶養者（家族）」が同数居た場合、仮に「被害保険者（従業員本人）」に対する保健指導を徹底した場合、５０％の実施率が実現できることなる。

　これに加えて、「メタボリックシンドロームは実は、男性の問題である」、という事実がある。男性は２人に一人、女性は５人に一人が基準に引っかかるとされている。殆どの健保の場合、「被害保険者（従業員本人）」は男性であるため、「被害保険者（従業員本人）」に徹底的に保健指導を行えば、８０％近い実施率を実現することができる。

　では、「被扶養者（家族）」はどう扱えばいいのであろうか？これは何もしなくてもいい、のではなく、「指導の機会」を提供することが重要である。例えば事業所での保健指導に参加するよう呼びかけるであるとか、健康診断を受けた機関で保健指導を受けられるよう手配することだとか、である。また、当社が実際保健指導をやっている中で気がついたのは、「夫婦メタボ」が多いことである。家族は生活習慣が似ているので、メタボになる場合も夫婦が揃ってなるケースが多いのではないか、と推測される。この場合は、奥様には「旦那様の食事指導を行うので、一緒に来て下さい」と誘いを掛ける。これは奥様にとっては「あなたはメタボなので、指導を受けに来て下さい」というより遥かに指導に行き易い環境となる。

　いずれにしても、保健指導の場合も、優先的な課題は、子育で忙しくて、保健指導を受けに行けないという層を、自宅まで訪問して指導を行うことではない。そのようなことをすると効率が悪く、保健指導費用がいくらあっても足らない。また、そのような対象者に対して、無理にネットや電話を通して効果が期待しにくい保健指導を実施することではない。優先的な課題は、企業側と連携して従業員が保健指導を受け易いような環境を整備することである。
　実際、昨今の少子高齢化を背景に、定年が延長になり、企業も今まで以上に従業員の健康に力を入れざるを得なくなっている。「６０歳以上」セグメントと「６０未満セグメント」の比較を行うと、前者は後者の５倍病気をするため、従業員の健康は企業にとっても大変重要な課題となってきている。「被保険者（従業員）」の保健指導に力を入れることは、単に健保組合に課せられた目標を達成するためだでなく、企業の生産性を向上させるという重要な課題に対する答えを提供しているのである。
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         <pubDate>Sun, 01 Jul 2007 12:05:25 +0900</pubDate>
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         <title>予防市場の制度化</title>
         <description>　「メトボリックシンドローム」という言葉は、使われ始めてからわずか１年程度であるが、今や広く一般に認知されるようになった。これは内蔵脂肪症候群のことであり、４０歳から７４歳では、男性の２人に１人、女性の５人に１人が該当者もしくは予備群とされ、総計では１９６０万人と推定されている。過去の調査によると、内蔵脂肪症候群の人は、高血圧、糖尿病、高脂血症等生活習慣病や脳・心臓血管障害になるリスクが高い。

　高齢化により毎年１兆円の増加が見込まれる医療費の伸びを抑制するために、厚生労働省はこの「メタボリックシンドローム」に着目し、平成２０年度より各保険者（健康保険組合等）に対して、標準的な健康診断と保健指導を実施することを義務づけた。今までも、各健康保険組合、企業や自治体では健康診断を実施していたのであるが、その役割が不明確であることや、健診は実施してもそのフォローアップが出来ておらず、「やりっぱなし」であることが、問題視されていた。このため、新制度では健康保険組合等が健診の実施義務者となり、メタボリックシンドロームの対象者に対してはかならず保健指導を行うよう定められている。

　平成２４年度の実施目標値は、健康保険組合の場合、健康診断が８０％、保健指導が４５％で、それによるメタボリックシンドロームの対象者および予備群の減少率が１０％である。健康診断、保健指導を受ける対象者は、各健保とも数千人、全国で５６００万人と推計され、これによって出現する市場は１兆円とも言われる。

　新制度における健康診断、保健指導はそれぞれの項目、手順が細かく定められている。健康診断は「特定健診」という名前で呼ばれ、企業が従業員に対して実施している労働安全衛生法上の定期健康診断の項目から、レントゲンを除き、腹囲測定や血液検査を足した項目となる。保健指導は、最低４０分の面談に加え、２回の面談と電話やメールでのフォローが一般的な流れとなる。健康診断の標準的な価格は８０００円程度、保健指導は３−４万円である。

　健康保険組合の多くは、今まで医療費の支払い等を主たる業務としており、新しい事業の企画を担うことは極めて稀であった。人間ドックやスポーツクラブ等の健康づくり事業を実施している健保組合もあるが、「案内を出して希望者が参加する」という形式であるため、対象者全員が参加する事業は原則的に存在しない。それが、いきなり従業員および家族全員を対象として、特定健診、特定保健指導を実施しなくてはいけない、ということになったため、困っている健保組合は多い。義務化の内容が最終的に決まったのは今年３月の末であるが、それまでは「まさか、本当に義務化はしないだろう」と思っていたところも多く、４月以降急いで検討を開始している状況である。

　平成１９年度は、２０年度の義務化に向けた準備期間として位置づけられている。このため、２０年度に恙無く健診および保健指導が開始出来るよう体制を作ることのみが義務付けられている。１９年度の末には、各健康保険組合は２０年度以降の実施のための計画を策定し、実施体制、資源配分等について定めたものを提出しなくてはならない。計画策定のために、各健康保険組合がまず実施しているのは被扶養者（配偶者等）に対する「アンケート」である。「アンケート」の必須項目は、まず「住所」から始まる。

　実は多くの健康保険組合では、被扶養者の住所を完全には把握していない。被保険者（従業員）の居場所は事業所の所在地に一致するのでおおよそ掴めていても、被扶養者（配偶者等）は必ずしも一緒に住んでいるとは限らない。従業員の２〜３割が単身赴任しているケースも存在する。今までの業務の流れであれば、健康保険証を事業所経由で配布していたために困ることはなかったが、これからは住所が分からないと最寄りの健診機関と提携することもできない。このため、まずは「住所」の調査から開始しているのである。

　「アンケート」では、住所の他、「過去の健康診断受診の有無」、「受診希望場所」等を聞くこととなっている。筆者は、最近各健康保険組合から相談を受け、様々な「アンケート」を見せてもらったが、本来だったら聞くべきことを落としているケース、聞きすぎているために無用にアンケートが長くなって回答率が下がるケース等課題は多い。

　例えば、健康保険組合連合会が作成している標準的なアンケートの場合も「過去に保健指導を受けましたか」と聞いているが、現在一般的に「保健指導」として認識されているのは、医師が診察時に「もう少し運動しましょう」と一言注意したようなケースであり、今回厚生労働省が定めたような「最低４０分の面談3回」のような場合は想定していない。このため、この項目は聞いても無駄になってしまう。

　このように「アンケート」一つをとっても、各健康保険組合の苦労は相当なものであるが、今後これらをまとめて「計画書」を策定し、来年度以降には実施に移さなくてはならない。厚生労働省が指定する「計画書」は、分量的には１０数ページを予定しており、けして分厚いものではないが、平成２４年度の目標値である健診実施率８０％、保健指導実施率４５％に向けた「中身のある計画書」が要求されている。

　厚生労働省も、各健康保険組合が単独で特定健康診断、特定保健指導をやり切ることは難しいであろうと想定し、様々な民間業者が支援に回ることを奨励している。例えば、健康診断と健診結果の管理に関しては、「代行機関」という概念に基づき、健康保険組合が実施すべき事項を代行して行う事業者が生まれ、健保組合と健康診断機関の間のデータのやりとり、請求、支払いの代行等を行う。まだ、保健指導に関しては、全く新しい分野であるため中小を含めた多くの事業者が参入している。

　年間１兆円の新市場に向けて、健康保険組合を支援する業界が健全に育って行くかどうかに関しては、今後非常に興味深い。厚生労働省も規制を掛けるのではなく、敢えて多くの事業者が参入し、切磋琢磨しながらサービスを形作って行くことを期待しているということである。次回以降、健康診断、保健指導、計画策定等の各分野においてサービス提供をしている事業者の例を引きながら、今発生しつつある市場についてもう少し詳しく解説させて頂きたい。

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         <pubDate>Fri, 01 Jun 2007 11:50:12 +0900</pubDate>
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         <title>「家庭医」をベースに多角化：田園調布ファミリークリニック</title>
         <description>少子高齢化社会の多様な暮らしを支えるコミュニティ資源としての「注目」医療サービス（13）

　田園調布ファミリークリニックは、東急東横線、田園調布駅前徒歩１分の好立地に位置する。院長の梅沢義裕先生は、元々脳神経外科の出身で中規模の病院で勤務として院長を勤めていたが、平成１５年に長年の夢であった「家庭医」としての開業を果たした。「他の選択肢としては、八丈島に渡るというのもあって、真剣に検討した」と梅沢先生は笑いながら語る。「でも結局、田園調布の街並、雰囲気に引かれた」そうである。

　クリニックの内装は、田園調布の街並に合わせた上品なものとなっているが、梅沢先生の工夫が随所に現れている。「大人向けの待合室」と「子供向けの待合室」は分かれており、大人は子供の声に悩まされずに待つことが出来る。「大人向けの待合室」の中には小さなガーデンがあり、ピアノが置かれ、田園調布の洋館に通されたような気分になる。

　「子供向けの待合室」からは、「子供用の小さな扉」を通って「子供用の診察室」に入る。隣に「大人用の扉」もあり、診察室に入ることが子供にとって苦痛ではなく、ワクワク感が持てるように工夫されている。「大人用の診察室」は書斎のような作りになっていて、患者は緊張せずに診察を受けることが出来、婦人科を受診する患者はそこを通って更に婦人科の診察室に通されるのでプライバシーが守られる。クリニック全体が、梅沢先生の診療に掛ける夢と患者への配慮を感じ取れる作りとなっている。

　「家庭医」は、欧米では科目として認められている。定義としては「内科、小児科、婦人科などのように、その科しか診ないという専門分野に分かれた診療ではなく、総合的に診療、診察を行う。「家庭医とは、『あなたとあなたの家族』を専門にしている医師」であり、欧米では科目別の専門医に掛かる前に、家庭医に相談し、そこから適切な紹介を受けるシステムとなっている。

　日本の場合、「家庭医」という科目は存在しないため、田園調布ファミリークリニックも、内科、小児科、婦人科、皮膚科、外科、神経内科、脳神経外科、アレルギー科と幅広く標榜している。幅広く診療するスキルを身につけるため、梅沢先生は開業前に約２年間を費やして、各科目の研修を積んだ。その経験を活かして、今では、「家族まるごとのかかりつけ医」として、近隣住民の信頼を得ている。患者のニーズがあれば２４時間体制で対応もする、という昔ながらの「赤ひげ」先生的側面も持っており、患者さんに与える安心感は極めて高い。

　梅沢先生は、「家庭医」の役割として、「病気の時の診療・治療」だけではなく、「患者の困りごと」の解決まで広く考えている。病児保育、栄養指導、フィットネス、美容皮膚科などを手がけ、患者の元気にはつらつとした暮らし作りを支援している。

　病児保育は、大田区の助成金を受け、開業当初からクリニックに併設して開設した。働く両親にとっては、子供が病気であることは大きな「困りごと」である。定員は４名で、保育士、看護師などの資格を持つ２名のスタッフがおり、梅沢先生も何かあればすぐ顔を出すことが出来る。病児保育の値段も、１時間につき１１００円とベビーシッターを頼むのと比べても割安である。また、大田区民は更に割安な金額で利用することもできる。

　栄養指導は、外部から管理栄養士の派遣を受けて、日程を決めて予約を受け付けている。相談の内容は大きく分けると、アトピー等の子供の食育相談と生活習慣病にまつわる相談である。若いお母さん等が食事に対する知識が不足している場合や自信が持てない場合、自費診療となるが来院して相談を受けることが出来る。生活習慣病の患者に対しては、食事に関する「知識」が不足しているのか、「関心」が不足しているのか、もしくは「知識」も「関心」もあるが、生活を「コントロールできない」状況にあるのかによって指導方法、内容を変えている。いずれの場合も、出来る限り患者の言うことを傾聴し、「出来ていない」ことを責めるのではなく、励ます形の指導を心がけている。

　フィットネスは、主として「病気ではないけど、なんとなく体調が悪い」という人に対応している。クリニックの近所に「Dr.フィジオ・スタジオ」として専用のスペースを借り、フィジカル・セラピスト（理学療法士）やトレーナーが個人別のメニューを作成する。産前・産後の肩こりや腰痛、尿失禁、閉経後の骨粗鬆症などの悩みを改善するためのエクササイズを得意とし、スタジオを貸し切ってプライベートレッスンを受けることも出来る。例えば、肩こりと頭痛に悩んでいる患者に対しは首を伸ばしたり、腕を上げたりするセルフ・エクササイズや、簡単な器具を使ったエクササイズを実施し、全身状態を整える。出産によって腰痛を持つ患者に対しては、腹横筋と呼吸を意識しながら体幹部分（骨盤周辺、腹筋、背筋等）を中心に鍛え、体のバランスを整えるピラティスのプログラムを提供する。プライベートレッスンの料金は１時間６〜８０００円である。

　美容皮膚科としては、レーザー等の機器を使うのではなく、ケミカルピーリングやイオン導入等の優しいメニューを揃えている。適応症状は、肌のくすみやしわ・シミの除去である。まず超音波で皮膚を活性させてから、ピーリング、イオン導入を行い、ビタミンCの濃いものを皮膚の奥に入れる。梅沢先生が肌の状態を診断し、適切なピーリングを処方するので安心感が高い。

　上記のとおり、田園調布ファミリークリニックは患者の「困りごと」を既存の治療の枠に捕われずに解決することを目指している。今後、梅沢先生として特に力を注いで行きたいのは、「女性向けの総合的な健康管理」だそうだ。現在も婦人科の健康診断を手がけているが、卵巣がん等本人が予測もしてなかった重病が見つかるケースも多々あり、女性が気軽に訪れることができる家庭医の重要性を痛感しているとのことである。現在は超音波で乳がんを検査しているが今後マンモグラフィーに投資し、女性の放射線技師を採用し、より充実したメニューを整備することも検討している。

　平成２０年度には主婦に対しても、健康診断や保健指導の義務化が予定されているが、気軽に婦人科、乳がんも含めた総合的な健康診断が受診でき、必要であれば栄養指導、運動指導も受けられる田園調布ファミリークリニックは、今後益々地域の住民にとって欠かすことが出来ない存在となると思われる。
　
　

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         <pubDate>Fri, 01 Dec 2006 18:03:19 +0900</pubDate>
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         <title>２４時間の在宅医療を支える仕組：松原アーバンクリニック</title>
         <description>少子高齢化社会の多様な暮らしを支えるコミュニティ資源としての「注目」医療サービス（12）

　今年４月の診療報酬改定は、医療界に多くのショックを与えた。今までの改定とは比べものにならないほど、厚生労働省は医療費の伸び抑制に向けて大きく舵を切り始めたのである。最もショッキングだったのは、「療養型病床」の大幅削減である。療養病床は全国で約３８万床存在した。そのうち１３万床を占める介護療養病床の廃止と、２５万床を占める医療療養病床の１５万床までの削減を打ち出したのである。これらの病床は今後、老人保健施設や介護施設への転換が促進され、療養病床に患者はそれらの施設へ入所するか、「在宅」に帰ることになる。

　確かに、療養病床に入院していた患者は必ずしも医療依存度が高くなく、医療保険を使って入院させることには疑問がある。１０年間以上も入院する患者もおり、掛かる医療費は１億円を越えるケースもある。また、病院というのは本来「治療」の場であり、「ケア」の場ではない。患者のQOLを考えるなら、在宅に帰ることが遥かに望ましい。

　しかしながら、「在宅」に帰る、と言っても患者側には不安もある。数十年前とは異なり、今では自宅での療養・看取りを経験した人は非常に少ない。「十分な治療、ケアは可能なのか？」、「サポートしてくれる医師はいるのか？」、「夜間連絡はつくのか」、「いざとなった時、検死にならないか？」等々の不安に答えるべく、厚生労働省は「在宅療養支援診療所」という制度も打ち出した。

　「在宅療養支援診療所」とは、文字通り患者が在宅で療養、もしくは最期を迎えることを支援するための診療所制度で、２４時間の電話・往診対応を条件として、一般の診療所と比べ訪問診療料が約２倍に設定されている。「在宅療養支援診療所」は、看護師、医師の夜間・休祝日も含めた連絡先を患者に明示する義務がある。

　「在宅療養支援診療所」は、届出制であるため、今までも訪問診療を行っていた診療所の多くは届けを出したと推測される。日本全国では約１割の診療所が届け出ている。しかしながら、本当に全国の１割弱の診療所が夜間の電話や往診以来に対応することが出来るのだろうか？筆者はこの点については、極めて懐疑的である。特に近年の開業傾向として、診療所と住居を分ける傾向があり、多くの診療所は夜間対応していない。

　では、反対に「赤ひげ先生」が頑張って夜間、休・祝日対応すれば良いのだろうか？筆者はこれに対しても疑問を持っている。病院に勤務する小児科、産婦人科医師が、当直回数が多くバーンアウトしていくケースが近年大きく取り上げられるようになったが、「在宅療養支援診療所」の医師もその危険性をはらんでいる。一人で開業した場合、２４時間３６５日対応は、常に当直をするのと同じ環境であり、長続きは難しい。現に筆者の周りでも、在宅医として頑張っていた「赤ひげ先生」がバーンアウトして倒れるのを多く見て来ている。

　「在宅療養支援診療所」の２４時間３６５日対応を実現するには、「赤ひげ先生」の努力ではなく、「仕組」が必要である。「在宅療養支援診療所」は「箱のない病院」でなくてはならない。「箱のない病院」では、「病室」の代わりに患者の「自宅」がある。患者を診る「仕組」として、病院と同様、複数の医師が勤務し、持ち回りで患者に対応しなくてはならない。また医師間に完全な情報連携が出来ていないといけない。これを可能とするのがグループ診療と電子カルテによる情報共有である。


　今回の事例でご紹介するのは、医療法人プラタナスの分院である松原アーバンクリニック（世田谷区；梅田耕明院長）である。

  同クリニックは、昨年１２月に設立された１８床の有床診療所である。病床は、あくまでも在宅療養・看取りを支援するためのものである。患者や家族にとって在宅での療養・看取りは不安が大きい。また在宅だけでは出来る医療に限界がある。このために病床はメディカルショートステイやホスピス機能として存在する。

　松原アーバンクリニックは、老人ホームの大手であるベネッセスタイルケアと提携して設立された。立地もベネッセのアリア松原というホームと同じ建物に入っている。現在同法人では、ベネッセホームの入居者を約８００人在宅で診ている。ホームでは看ることが困難な病状になった時、松原アーバンに入院することとなる。

　また、同時に松原アーバンクリニックは世田谷、杉並、目黒等の地域の一般患者に在宅医療を提供している。医療内容は、在宅酸素(HOT)、中心静脈栄養法(IVH)、在宅看取り等、高度な在宅医療を提供する。現在の在宅患者は約５０名で、主としてターミナルの重症患者を診ている。半年で看取り数は約４０件である。患者の多くは、がんセンターからの紹介で来院する。

「在宅療養支援診療所」として２４時間３６５日対応するために、松原アーバンクリニックにはいくつかの「仕組」が導入されている。まずは、「グループ診療」体制である。同法人で在宅に関わるのは、院長を含め７名の常勤医、６名の非常勤医、５名の当直医であり、「ダブル主治医制」をとっている。また情報共有のために「電子カルテ」や「患者情報共有ファイル」が活用される。

　初診の患者に対して、梅田院長は１−２時間掛けて、松原アーバンの仕組も含めた説明を行う。日頃患者を診るのは、病状、住居の所在地から見て最も適切だと思われる担当医（第１主治医）であるが、常にその診療内容は電子カルテを用いて、院長（第２主治医）や他の医師と共有される。夜間や祝日に、担当医（第１主治医）が対応出来ない場合は、担当医（第１主治医）や院長（第２主治医）の指示を受けて、動ける医師が往診に行く。その場合は、電子カルテや患者情報共有ファイルを用いて該当患者の情報は共有される。

　老人ホームの入居者は多くは比較的病状が落ち着いているので、毎回の往診内容を記録した「患者情報共有ファイル」を用いて情報共有を行っている。しかしながら、一般在宅のターミナル患者は病状が刻々と変化するので、よりタイムリーな情報共有を必要とする。電子カルテによるリアルタイムでの情報共有が望ましいのであるが、在宅の現場にパソコンを持ち込んでベッドサイドでパチパチ入力するのには、患者も家族も医師も抵抗がある。このため、松原アーバンではディクテーション機による吹き込みを行っている。診察が終わった後吹き込みを行い、それを持ち帰って事務が入力し、医師が電子カルテに貼り込む。

　今までは松原アーバンで在宅支援の事務担当が入力していたが、今後は効率を考え、鹿児島に業務支援センターを構築する予定である。ディクテーションされた内容なデータのまま鹿児島に送られ、そこで自宅勤務の看護師が入力して送り返されて来る。

　夜間対応するのは、研修目的を兼ねて勤務している若い当直医の場合もあるのだが、院長からの指示を受け、電子カルテの内容を見ながら往診するので、適切に対応することが出来る。このような松原アーバンクリニックの仕組は、患者にも担当医師にも安心・安全をもたらし、在宅療養・看取りを継続的に化膿するための一つのモデルだと考えられる。

★掲載　月間シニアビジネスマーケット2006年11月号</description>
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         <pubDate>Wed, 01 Nov 2006 17:42:27 +0900</pubDate>
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