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Profile
株式会社メディヴァ
取締役 コンサルティング事業部長
小松大介
神奈川県出身。 東京大学教養学部大学院修了。 広域システム専攻。 人工知能やカオスの分野を手がける。 マッキンゼー・アンド・カンパニーのコンサルタントを経て、(株)メディヴァを創業。 マッキンゼー時代には、データベース・マーケティングとビジネス・プロセス・リデザインを専門としていた。 「医療の情報化」をテーマに、医療変革を目指す。 現在、新規開業支援、病院コンサルティング部門のリーダーをつとめる。
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医療機関経営の日記 コンサルタントとして日々直面する病院・クリニック経営の課題に迫ります
« 第14回 人事・労務管理のつきない悩み No.2 | メイン | 第16回 機器、薬品の価格の不可思議さ » 2008年08月13日
第15回 借入金と売上高のシンプルな関係

最近、医療をとりまく環境の悪化に伴って、医療機関の経営不振やそれにともなう
再生のご相談が増えてきています。しかし一方で、計画的で健全な経営の結果、
次の投資を検討し、新たな動きをしている医療機関の相談も絶えずあります。

この差は、どこから生まれるのでしょうか?
今回は、医療機関の経営における、一つの大きなテーマである借入金についての
考察をしてみたいと思います。

借入金とは、何らかの資金需要(施設建替え、機器更新、事業拡大、賞与等)に
応じて、将来の経営による”返済”を前提として、 “金利”を約束して借りるものです。
医療機関は、通常は初期投資(施設や機器)が大きく、大きな借入金を実施している
ことが多いです。

では、どの程度の借入金までなら借りて良いのか?言い直せば、どの程度の投資
ならば実施して良いのでしょうか。また、どこまで返済が進めば健全なのでしょうか。
私は一つの基準として次のように理解をしています。

“売上高と同程度までなら完済の可能性は高いが、それを超えたら注意が必要”

これは、次のような考え方に基づきます。まず、医療機関の経営は現在の環境下では、
平均2-5%程度の利益率です。また、借入金の金利は、土地建物等を担保にした
ケースで2%前後(個人開業医の場合、院長給与を除く)というところが多いです。
そうすると、もしも売上高と借入金が同じ金額で、利益率と金利が共に2%程度である
ならば、利益はすべて金利で消えてしまいます。

経理上は、別に減価償却という考え方があって、現金はもう少し残っていますが、それ
さえも借入金の元本返済を考えたら、消えてしまいます。つまり、売上高と借入金が
同程度の場合、借入金を返すためだけに経営をしていることとなって、借入金が返済
されるまで身動きがとれなくなってしまうということもありえるのです。

なかには売上高の倍以上の借入金をしても健全に返済を続けている医療機関もあり
ますが、これはなんらかの収益性の高い事業をしていたり、または本業以外の副収入
があって成り立つ例外と考えております。

とはいえ、実際には売上高と同程度に初期投資を抑えるのは難しいのも事実ですので、
一応この水準を目標としつつ、売上高の1.5倍を上限くらいに考えてもらえるとよいと
思います。

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