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Profile
株式会社メディヴァ
取締役 コンサルティング事業部長
小松大介
神奈川県出身。 東京大学教養学部大学院修了。 広域システム専攻。 人工知能やカオスの分野を手がける。 マッキンゼー・アンド・カンパニーのコンサルタントを経て、(株)メディヴァを創業。 マッキンゼー時代には、データベース・マーケティングとビジネス・プロセス・リデザインを専門としていた。 「医療の情報化」をテーマに、医療変革を目指す。 現在、新規開業支援、病院コンサルティング部門のリーダーをつとめる。
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医療機関経営の日記 コンサルタントとして日々直面する病院・クリニック経営の課題に迫ります
« 第13回 人事・労務管理のつきない悩み | メイン | 第15回 借入金と売上高のシンプルな関係 » 2008年07月09日
第14回 人事・労務管理のつきない悩み No.2

前回、人事・労務管理のつきない悩みとして、
1.採用募集
2.人事考課(昇給、賞与)
3.人間関係
があるとまとめ、1の採用募集についてお話をさせていただきま
した。
今回は、2.人事考課と3.人間関係について私の経験と意見を
話しさせていただきます。

2.人事考課

病院は当然として、小規模のクリニックであっても、人事考課は
重要な経営判断であるとともに、重たい悩みになっていることが
多いです。医療機関は、コストの4割~6割を人件費が占める業態
であるため、全員一律○%アップという昇給をしたらすぐに経営
状態が悪化します。また、一方で人で成り立っている業態でもあ
るため、まったく人事考課をせずにだらだらと労務管理を続ける
と、現場のモチベーションが下がるという事態に直面することに
なります。

その意味で、人事考課は重要です。ただし、私が、人事考課とは、
まずはお金のことではなくて、医療機関の経営の方向性と、各個
人の働き方・スキルとの調整の場であると考えています。一番大
事なのは、半年か年に1回、必ず評価する人(小規模なら院長、
中規模以上なら幹部職員)と評価される人が面談をし、これまで
の働き方やスキルについて振り返るとともに、次の目標を決定す
ることです。そうすれば、本人が勘違いをしていた点に気が付き、
経営的にのばしてほしい方向性を確認してもらえるからです。
まずは、難しいことを言わずに話し合いを始めてみてください。

その次にお金の点になりますが、これは昇給と賞与を分けて考え
てもらえたらと思います。私は、昇給は“一定のスキルになるま
での成長を評価するもの”、賞与は“ある限られた期間における
働き方への評価”と考えています。つまり、昇給は入職当時低い
水準の給与を一人前になるまでは徐々にあげていくもので、一定
のスキルになったらそこでストップするという考え方です。なか
なかこの一定のスキルに達することを評価するのは難しいですが、
私は35-40歳くらいを目安に考えています。一方で賞与は、ある
一定の期間において個人と組織の働き方や経営の結果に対する評
価と考えており、同じスキルで同じ基本給であっても、患者さん
への治療の姿勢、組織への貢献度などを見て、差をつけるべきも
のであると考えています。

こうした運用方法は、あくまで一例にすぎませんが、医療機関の
経営としては人件費率を一定の範囲内に押さえなくては成り立た
ない以上、昇給はどこかでストップをして、あとは経営にあわせ
て賞与を決めていくというやり方は、一つの有効な方法論である
と考えています。

3.人間関係

医療機関のつきない悩みの一つが、スタッフ同士やスタッフと管
理者の間での人間関係になります。普通、どんな医療機関に勤め
ている人も勤務先が1か所だけという人はまれで、それぞれに別々
の経験や考え方、スキルをもって集まってきていることが多いで
す。そのため、ちょっとした考え方一つとってもずれが生じてし
まい、ひいては人間関係の悪化につながる可能性はあります。ま
た、残念ではありますが、国家資格者であるために、その資格に
甘えていて、人としての成長が未熟であったり、社会性が不足し
ている方に出会うこともままあります。

これらをうまく是正しながら経営をするためには、採用できちん
と絞り込み、日常の注意などや人事考課で教育を続けるというこ
とになりますが、それでもなかなかうまくいかないことがありま
す。

私の意見としては、管理している組織が人間関係の悪化した状況
になってしまったら、まずは逃げずに話をすることだと思います。
この場合に気をつけるべきは、まずはそれぞれの立場の人の話を
よく聞くこと、聞いた上で経営的に判断をしなんらかの規律やル
ールを設定すること、規律やルールを設定したら臆せずにそれぞ
れの人に話をすることにつきると思っています。こうしたことを
行うと、何人かの人は組織を去り、また結果として管理者・経営
者として恨まれる可能性も否定はできません。しかし、それをこ
わがっていたら、組織はどんどん方向性を見失ってしまいます。

状況を正確に見極め情報を十分に集めることを大前提としつつ、
毅然とした態度で人事の管理にあたることが重要な考え方である
と思っています。

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