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Profile
株式会社メディヴァ
取締役 コンサルティング事業部長
小松大介
神奈川県出身。 東京大学教養学部大学院修了。 広域システム専攻。 人工知能やカオスの分野を手がける。 マッキンゼー・アンド・カンパニーのコンサルタントを経て、(株)メディヴァを創業。 マッキンゼー時代には、データベース・マーケティングとビジネス・プロセス・リデザインを専門としていた。 「医療の情報化」をテーマに、医療変革を目指す。 現在、新規開業支援、病院コンサルティング部門のリーダーをつとめる。
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医療機関経営の日記 コンサルタントとして日々直面する病院・クリニック経営の課題に迫ります
« 第1回 HPリニューアルとツールの進化 | メイン | 第3回 クリニックが置かれている環境の変化#1 » 2005年11月29日
第2回 コンサルタントとして

 前職のマッキンゼーという会社を辞めたとき、実はコンサルタントという仕事も辞めようと思っていました。クライアント会社の課題に対して、身も心も削って調査・分析をして最良の提案だと思って提案しても、先方の事情であっさり却下されること数知れず、なんどもほぞを噛む思いをしました。会社を辞めるときの気持ちは、「所詮、コンサルタントは外部の人間だ。新しいことを始めるには、自分で事業をしていかなくては」ということです。

 でも、これはこれで浅はかな考えでした。クリニックの事務長を始めてみて、自分が掲げる思いを他のスタッフと共有することがどれほど大変か。また、医療独特の文化というか職種間の違いがあって、医師、看護師、技師、事務というそれぞれの職種の考え方をまとめて調整していくことがどれほど困難か、思い知りました。結局、どんな仕事であっても、何かひとつのことを成し遂げるためには、多くの方との考えのすり合わせ、調整、議論を重ねていって、それぞれの方の考え方の背景を理解して、その上で、あるときは自分の考えを引っ込めて最大公約数的な解を導き、あるときは何人かの特定の方の反発を恐れずに意見を通すということを繰り返さなくてはならないのですね。

 そう気がついて、はたと自分が身に着けてきたコンサルティングのスキル(調査手法、分析方法、課題仮説の立て方、論理的なまとめ方、プレゼンテーション)を振り返ってみると、実はどんな仕事にも応用できる部分があるし、またスキルに自分なりの現場経験をプラスすると、ちょっと普通とは違うコンサルティングのやり方ができるんじゃないかなと気がつきました。ためしに、こうした考え方をもって、クリニックの事務長をしつつも他の医療機関さんのお手伝いを始めてみると、仕事の景色というか見通しがまったく違ったものになりました。面白いのです。当然、難しいことや胃が痛くなるようなこともあるのですが、現場の感覚でその状況を判断しつつ、コンサルティング的に対応策を考えていくと、それまでよりもより効果的な対応ができるようになりました。

 そんなこんなで、早5年が経ちました。苦労もありましたが、その都度、「看護師はこういう考え方をするんじゃないか」、「先生はこういうことに興味があるんじゃないか」という現場感覚と、「この課題は患者数のことじゃなく、スタッフ教育に問題があるのじゃないか」、「議論の全体像として患者さんのことが抜けているな」というコンサルティング的な思考を組み合わせて、一つ一つ解決することを心がけてきました。そうすると、今までより少しうまくいくようになって、それを見たお客さんに仕事を信頼してもらうことができて、さらにもう一回り面白い仕事ができるようになってというようになってきました。正直、まだまだ勉強しなくてはならないことも多いですが、それ自体にチャレンジしていくことも楽しいですね。これからも、もっとたくさんの、もっと大きな課題にあたっていって、いろいろな解決策を見つけていけたらなと思っています。

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