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      <title>医療コラム　これからの『患者満足度』</title>
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      <description>～本気で取組む医療機関の方へ～　隔週で連載をお届けします。</description>
      <language>ja</language>
      <copyright>Copyright 2007</copyright>
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         <title>第11回 職員満足度と患者満足度</title>
         <description><![CDATA[「患者満足度を高めるには、職員満足度調査を高める必要がある」という話を耳にしたことがある方も多いと思います。

１．病院の職員が自分の仕事や処遇に満足していなければ、
２．患者さまの立場に立った医療やサービスを提供できず、
３．結果的に患者満足度を高めることはできない。

というシナリオは一見すると筋が通っているように思いますが、はたして本当にそんなに単純に考えても良いものでしょうか？

◆◇◆

当社では、患者満足度調査とともに職員満足度調査も行っています。今回はある病院のケースを通して、職員満足度と患者満足度について考えたいと思います。場面はある民間の急性期病院。病床は約４００床で９つの病棟があります。この病院の病棟別の職員満足度と入院患者満足度を比較したグラフをご覧ください。

もし職員満足度と患者満足度との間に明らかな関係があれば、各病棟のデータは原点から右上に伸びる赤の点線上に並んでいても良いはずなのですが、実際には各病棟のデータはバラバラで、統計的にも職員満足度と患者満足度との間にまったく相関は認められませんでした。

<a href="http://www.plata-net.com/ppm/column/patient/CS_ES.JPG"><img alt="CS_ES.JPG" src="http://www.plata-net.com/ppm/column/patient/CS_ES-thumb.JPG" width="235" height="235" /></a>

たとえば、Ｂ病棟のように、患者満足度も職員満足度も低ければ説明は簡単です。しかし実際には、Ａ病棟では職員満足度は最低なのに患者満足度は最も高く、逆にＣ病棟では職員満足度は非常に高いのですが、患者満足度はそれほど高くないという結果が出ています。いったい何が起こっているのでしょうか？

この病院だけでなく他の病院でも同様な傾向が表れるのですが、まだはっきりした原因はわかりません。ただ、いろいろな病院の調査結果を分析したり、病院の経営者や現場スタッフの声を聞いていると、以下のような仮説を立てることができるように思います。

１．入院患者の満足度は、傷病の治療結果と、医師や看護師など自分が関わった医療者との信頼関係によって、ほとんど決定づけられる。
２．医師や看護師をはじめとする医療者は「プロとしての職業意識」や「医療者としての倫理観」が非常に強い集団なので、職場に対する満足度で患者への対応に差をつけたり、手を抜いたりするような行動はとらない。
３．働く組織としての問題や欠陥が大きくても、医療スタッフの個々人の「本能的ながんばり」でカバーしてしまうため、結果的に患者満足度には影響を与えない。

実際に、自分は疲れ果ててフラフラになりながらも、患者への医療に手を抜かず努力している現場の医師や看護師を私は大勢見てきました。おそらく病院についても同じことが言え、病院の経営状態や職場環境が悪くても、患者から評価されている病院は世の中にたくさんあるでしょう。

さらには、国全体の医療システムでも同じようなことが起きているような気がしてなりません。日本の医療職員の満足度を諸外国と客観的に比較したことはありませんが、私の感触ではおそらく相当に低いと思います。

◆◇◆

東大病院の永井院長先生から印象的なお話をうかがいました。「ＷＨＯが世界最高だと言っている日本の医療システムは、若くて責任感の強い現場の医師や看護師の自己犠牲のもとに成り立っている非常に脆弱なシステムである」と。私もまったくの同感です。現場のスタッフが「安心して全力で医療や患者対応に打ち込める職場環境づくり」は重要であるし、職員も「いざというときに自分を守ってくれる」組織としての役割を期待していますが、実際にはどうでしょうか？

上記のような「現場への過度の依存状態」が長く続くわけもなく、優秀な医師や看護師は燃え尽きて現場を離れるか、燃え尽きる前に別の現場を目指すでしょう。職員満足度を高めることは、中長期的に優秀な人材を確保し、安定した組織（システム）の経営と質の高い医療を継続するための必要条件であって、組織の経営者はそこにこそ最大の責任があると思います。

日本から優秀な医師や看護師が消えないように何ができるかを、最近ずっと考えています。
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         <pubDate>Thu, 05 Apr 2007 18:08:03 +0900</pubDate>
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         <title>第10回 大銀行の組織経営</title>
         <description>話は変わりますが、私はかつて都市銀行の本部で国内営業部店（約500部店）の業績評価を行っていました。具体的な仕事の内容としては、以下のような流れになります。

１．銀行全体の中期経営計画を策定する
２．当期中の業績の進捗状況を踏まえて、翌期の各部門の重点施策を策定する
３．重点施策を織り込んで、部門全体の収益・預金・貸出金・その他各種サービスの目標を策定する
４．部門全体の目標を、営業部店別の行動指針とガイドラインに落し込む
５．ガイドラインに基づいて各部店が実行計画を策定し、目標を調整する（部店長と合意する）
６．正式な数値目標と、詳細な業績評価体系（得点計算方法）を通知する
７．目標に対する実績を集計して、業績評価を行う（業績表彰部店や改善指導部店を決定する）
８．業績評価結果に基づき、各部店の賞与配分額や人事考課に反映する

この仕事は、目標や評価ポイントの置き方ひとつで数万人の銀行員の半年間の思考や行動パターンが変わるほど重大な責任のある仕事でした。実際に、自分がつくったスプレッドシートですべての融資担当者が顧客採算を計算したり、本部が通知するガイドラインや評価体系に従って大きな組織が一糸乱れぬ動きをするのは、さながら軍隊の中央司令室にでもいるような錯覚さえ抱きました。

しかしながら、これは相当に危険な組織経営のスタイルです。どこの銀行も似たような方法で業績評価を行っていましたが、各部店の実行計画をある程度吸収しているとはいえ、実際にはいわゆる「ノルマ」が最初から課されているために現場での裁量はほとんどありません。結果的に、お客さまのニーズよりも本部の意向を重視する銀行員が評価され、日本の銀行は社会から求められる使命からどんどんかけ離れた存在になっていきました。

◆◇◆

当時の反省の意味も込めてお話ししますが、いかにバブルの崩壊で大きな不良債権を抱えてなりふり構わず収益を拡大しなければならない時期であったとは言え、やはりもっと顧客ニーズに合致した目標設定や評価を行う仕組みが必要であったと思います。そして、現場の意見が本部を動かすような組織設計や、お客さまのニーズや期待に応えられた銀行員こそがしっかり評価されるような仕組みが必要であったと思います。とくに、銀行のような公共性の高い組織であればなおさらです。

最近では、銀行の財務内容が回復したにもかかわらず、逆に社会からの高収益批判が強まっています。その根底には、今でも変わらない上記のような組織経営スタイルに原因があるような気がしています。

◆◇◆

日本の医療制度のもとでは、厚生労働省が銀行本部の立場であり、医療機関が各部店の立場だと置き換えられるでしょうか。医療機関は基本的に国が定めた基準に従って医師免許や開設許可を得て、国が定めた通りの人員配置や施設基準を求められ、国が定めた診療報酬体系に従って評価されています。収入と支出を直接的にコントロールされているという意味では、銀行本部が部店を管理する以上に強い統制力が働いているように思われます。

はたして、社会のニーズに合致した医療を提供している医療機関が、適正な収益を上げられる仕組みになっているでしょうか？診療の現場で患者から評価されている医師や職員が、適正に報われるような仕組みになっているでしょうか？
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         <pubDate>Thu, 22 Mar 2007 13:25:39 +0900</pubDate>
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            <item>
         <title>第９回 第５次医療法改正のインパクト</title>
         <description>これは極めて個人的な意見ですが、せっかく経営に関する勉強を行っても、現在の日本の医療機関の経営環境下ではその成果や能力を発揮することは困難です。国による各種規制や行政指導が色濃く残り、国民皆保険制度による価格統制経済のもとでは、決められたルールに則って組織を管理するための能力や、質を落としてでもコストダウンを図るノウハウばかりが求められ、経営者の能力はそれほど問われてきませんでした。

しかしながら、2007年4月からの第５次医療法改正を境にして、日本の医療経営環境は大きく変わろうとしています。経営者の能力によって、明らかに差がつく時代が到来します。

第５次医療法改正の中で私がもっとも注目しているのは、「医療機能情報公表制度」が創設されることです。この制度の創設により、各都道府県が医療機関別のかなり詳細な医療機能情報（診療内容、人員配置や患者数などを含む）の報告を求め、その情報がインターネット上で公表される仕組みが2008年度中に整備されることとなります。引続き広告規制は残るものの、今後はかなりの情報がガラス張りになり、「公開された情報に基づいて利用者が自己責任で医療機関を選択する」という市場原理を国が後押しすることを意味します。さらには、世界各国で進行してきた「Pay for Performance（P4P：医療の質的評価に基づく医療費支払）」の流れが波及し、日本の医療界でも価格調整機能が何らかの形で市場に委ねられることにつながる可能性も感じられます。

同時に実施される「医療法人制度改革」では、医療機関の公益性を高めるための方策として「社会医療法人」が創設され、ガバナンスの強化や情報のディスクローズが求められることと引き換えに、病院債の発行など新たなファイナンスの道も拓かれようとしています。私は営利企業（銀行、商社、ＩＴベンチャー）でのマネジメント経験を経て民間医療法人経営に参画しましたが、かのピーター・ドラッカー氏も指摘されたように、多種多様な有資格者の集団である病院経営は、営利企業以上に高度で刺激的なマネジメントが求められます。諸外国のように営利企業が病院経営を行う道は閉ざされていますが、非営利組織経営ならではの経営の醍醐味や社会的意義も感じることができる環境が整ってきたことによって、優秀な人材が医療界にもどんどん流入することが期待されます。

◆◇◆

当社が医療やサービスの質の重要な評価指標である患者満足度や職員満足度を測定する事業を開始して２年ほどになります。創業当初は手探りの部分もありましたが、最近ではとくに他の医療機関との比較(ベンチマーキング)や、同じ医療機関の調査データを時系列で追跡（モニタリング）することに対して、クライアントである病院の経営者の方からの評価も高まってきたように感じられます。

これが当社の情報分析力に対する評価が高まっているのであれば嬉しいのですが、それよりも実は、「患者さまやスタッフは病院経営者が想像する以上に病院のことをよく見ている」ということが客観性の高い指標として可視化され、経営者の方の満足度評価情報に対する認識が変わってきたことが大きいように思います。

今回創設された「医療機能情報公表制度」では、患者満足度調査の実施の有無なども医療機関からの報告対象となるようです。患者満足度をエビデンス（医療の質的根拠）とする医療改革がひそかに進行していくような予感が感じられます。
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         <link>http://www.plata-net.com/ppm/column/patient/2007/03/post_7.php</link>
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         <pubDate>Mon, 05 Mar 2007 15:58:59 +0900</pubDate>
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         <title>第８回 日本の医療システムの危機</title>
         <description><![CDATA[以前から気になっていたバンコクの病院の視察に行ってきました。

国際的にも有名な<a href="http://www.bumrungrad.com/htm/jp/main.asp">バムルンラード病院</a>や<a href="http://www.bangkokhospital.com/japanese/default.asp">バンコク病院</a>、バンコク病院系列の<a href="http://www.samitivej.co.th/">サミティヴェ－ト病院</a>や美容外科の専門病院として有名な<a href="http://www.yanhee.net/index_en.asp">ヤンヒー病院</a>など、タクシン前首相が推進した「メディカルツーリズム政策」の流れにも乗って今や世界中から患者を集めるようになった先進的な民間病院を実際に訪問し、各病院の幹部ともディスカッションをさせていただくことができました。

<a href="http://www.plata-net.com/ppm/column/patient/bumrungrad.php" onclick="window.open('http://www.plata-net.com/ppm/column/patient/bumrungrad.php','popup','width=320,height=240,scrollbars=no,resizable=no,toolbar=no,directories=no,location=no,menubar=no,status=no,left=0,top=0'); return false"><img src="http://www.plata-net.com/ppm/column/patient/bumrungrad-thumb.JPG" width="200" height="150" alt="" /></a>
（バムルンラード病院のロビー）

いずれの病院も株式会社として経営されており、豊富な資金力を背景として素晴らしい設備やアメニティを有するとともに、米国の医療施設を評価認証する機関であるJCAHO（医療施設評価合同委員会：Joint Commission on Accreditation of Healthcare Organizations）の国際認定（JCIA）を取得したり、海外の保険会社との積極的なアライアンスを行うなど、グローバルなマーケティング戦略を推進しています。
また、医師別の評価システムやドクターフィーの設定、看護師やリハビリ職員のアウトソーシングの導入、積極的な広報や社会貢献活動など、経営や医療のマネジメントスタイルも相当に洗練され、日本の病院経営とは異なる自由闊達な経営環境下で医療の質やサービス水準を競い合っている様子を肌で感じることができました。
私はこれまで米国の医療機関には何度も訪問しましたが、アジアの国の病院経営がここまで進んでいることにはかなりの驚きを禁じえませんでした。

このように、欧米先進国だけでなく、タイやインドなどの病院にも世界中から患者が訪れる時代になり、医療の世界でもグローバルな競争が現実味を帯びています。

◆◇◆

これまでの日本の医療システムでは「格差を設けず平等に」という社会保障の概念が優先され、正しいことを行っている医療者や医療の質を高めるための医療機関の努力が適正に評価されるような制度設計が遅れているのが現状です。結果として、先進諸国内では圧倒的に低い水準に医療費が抑制されていますが、国民もメディアもそれをあたりまえのことだと考えています。

その一方で、質が高く安全な医療を求める国民のニーズは増大し続けており、増え続ける医療訴訟や、さまざまな医療情報の氾濫によって医療者と社会との信頼関係は崩れ、「医療崩壊」が叫ばれるほど優秀な医療者の現場からの離反や流出が続いています。

今回の視察目的には、最近日本のマスコミ等でも紹介されるようになってきたバンコクの先進的な病院の今後のマーケティング戦略を探る目的もあったのですが、意外なことに「日本人マーケットをそれほど重視していない」という彼らの本音もよくわかりました。その理由はずばり「日本国内の医療費があまりにも安いために、いかに人件費や物価の安いタイと言えども価格競争力を確保することができない」ことに加えて、「日本人にいかに質の高い医療を提供しても、日本人はそれに見合う対価を支払わない」という価値認識に原因があるようです。

このままでは、日本の医療が世界から取り残されてしまうような危機感を感じるのは私だけでしょうか？
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         <link>http://www.plata-net.com/ppm/column/patient/2007/02/post_6.php</link>
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         <pubDate>Mon, 05 Feb 2007 15:52:19 +0900</pubDate>
      </item>
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         <title>第７回 The American Healthcare Dream</title>
         <description>私が以前勤務していた医療法人では、米国での研修プログラムを毎年開催していました。派遣されるのは医師、看護師、コメディカル、事務部門を問わず経営への参画が求められる幹部職員で、はじめにハワイで２週間ほどの入門研修を受け、その後各自のテーマに沿って米国各地の病院や企業などに派遣されて２ヶ月程度のトレーニングを積むというユニークなプログラムです。
私も数年前にこの研修に参加させていただき、米国の医療制度や病院経営の光と影の部分を目の当たりにするとともに、日本の医療界や病院の目指すべき方向をじっくりと考える非常に貴重な経験をさせていただきました。ケアレビューという会社を起業して、日本の医療や病院経営の質を高めるための取組みを始めのも、このときの経験が大きな影響を与えています。

今回は米国研修中にもっとも印象に残った話を紹介したいと思います。それはハワイ大学医学部の教授が話してくれた言葉です。

◆◇◆

そのドクターは言いました。
「アメリカンドリームという言葉を知っているかい？アメリカ人はみんなこの言葉が大好きなのだけれど、僕たちヘルスケア関係者にもアメリカンドリームがあるんだよ。」

彼の説明によると、アメリカの医療界には３つの目標があるということです。
１． Highest Quality &amp; Best Outcomes
２． Affordable （Cheap or Free）
３． Universally Available （Access）
すなわち、・・・＜最高の質と治療成績＞を＜安価な治療費＞で＜アクセス＞を制限せずに提供する・・・ということを、アメリカの医療者は目指しているのですが、彼の説明はさらに続きます。

「３つの目標のうち２つを同時に達成することは容易だけれども、３つの目標すべてを同時に実現することは限りなく不可能なのだよ。だからこそ“アメリカンドリーム”だと言われているんだ。」

私はこのとてもシンプルな公式の奥の深さにすっかり感動してしまい、それ以来「自分もアメリカンドリームに挑戦したい！」と考え始めたのです。

◆◇◆

皆さんもご存知の通り、アメリカの医療制度は日本とはまったく異なります。自由主義を重んじる米国では社会保障という考え方が不十分で、＜アクセス＞を犠牲にしたＨＭＯなどのマネジドケアや、＜安価な治療費＞を犠牲にした高額な富裕層向けの民間保険が中心となっています。いずれにしても、アメリカが世界に誇る＜最高の質と治療成績＞は、＜アクセス＞や＜治療費＞を犠牲にして追求されているのだと考えられます。
日本が世界に誇る『国民皆保険制度』はどうなのでしょうか？たしかにアメリカとは異なり、＜安価な治療費＞で＜アクセス＞も自由であることが保障されています。ただし、アメリカンドリームの公式にあてはめると、もしかすると＜最高の質と治療成績＞を犠牲にして成り立っているシステムなのかもしれません。

「コストを増やさず、アクセスも制限せず、世界で最高に質の高い医療を受けられる医療システムをつくりたい！」なんて言ったら笑われるでしょうか？普通に考えればほとんど不可能だと思われるような難しいテーマですが、だからこそ挑戦しがいがあると私は思っています。</description>
         <link>http://www.plata-net.com/ppm/column/patient/2006/06/_the_american_healthcare_dream.php</link>
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         <pubDate>Mon, 05 Jun 2006 14:57:42 +0900</pubDate>
      </item>
            <item>
         <title>第６回 医療界の不思議</title>
         <description><![CDATA[東京都病院学会で、東京大学大学院工学系研究科の飯塚悦功教授が基調講演をされました。飯塚教授は工業分野の品質管理の専門家として高名な先生で、最近は医療界でも「<a href="http://plaza.umin.ac.jp/~A-epath/index.html ">患者状態適応型パス</a>」の開発を中心になって進められています。
今回のコラムは、飯塚先生の講演の中から、「医療界の不思議」という興味深い話をご紹介したいと思います。（参考文献：東京都病院協会会報 第107号）

◆◇◆

品質管理の専門家から見た医療界の不思議

１．質概念の希薄さ
飯塚先生は品質管理を実践するにあたり「顧客志向」あるいは「目的志向」という考え方をとても大事にされています。すなわち、「提供する側のほうが製品・サービスに関する遥かに優れた知識を持っているのはあたりまえでも、製品やサービスの利用者にその良さをわかってもらえなければ意味が無く、知識レベルが低く無責任であっても受け手側の論理のほうがすべてにおいて優先される」という考え方です。このようなものづくりの哲学を踏まえて品質改善に取組んできたからこそ、日本の工業製品は世界最高の品質水準を達成することができたのでしょう。
これに対して、「医療提供者側は医療サービスを受ける側の価値観や願っていることを本当にわかっているのだろうか？」という疑問を投げかけられています。医師や大学教授や技術者など専門性の高い仕事をしている人ほど「自分がどう思われているのかあまり意識せず、自分の価値観だけで思考して行動して自己満足に陥る傾向にある」として注意を促しています。

２．個人的能力への依存
工業製品の場合、１個の優れた製品を作るためには天才が１人いれば良いのですが、大量の製品を安定して製造するためには個人の能力を組織化する必要があります。これに対して、「医療の現場では、少数の（多くても１割程度の）優秀な人たちが個人的な努力で懸命になって良くしようとする世界であって、プロセスで質を作りこむとか、組織全体で役割分担して運営していくことの重要性の認識が工業分野に比べて極端に低い」ということを指摘されています。

３．普遍化技術の軽視
臨床技術についても、「これは助からないと思われたものを奇跡的に英雄的な腕によって治すことばかりが重要視され、多くの人たちがかかわっている病気で診断・治療技術が確立しているものを普通に治してしまうための方法論が軽視されている」とのことです。当たり前のことを馬鹿にしないでちゃんとやることがあまり認められないことに大きな疑問を感じられているようです。

４．改善・改革へのインセンティブが働かない
最後に、通常の製品やサービスであれば、良いものであれば受け入れられて経済的に潤う仕組みがあるのですが、「医療界には正しいことや良いことをやっている人がほめられるような仕組みがなく、適正なインセンティブが働いていないように思う」と感じられたようです。日本の社会保障制度の根本的な問題点として、医療制度や医療経済のシステム設計を見直す必要性も指摘されています。

◆◇◆

私も医療以外のビジネス経験が長いため、飯塚先生の話には大いに共感でき、同じような疑問を感じるからこそ「患者満足度」をテーマとして医療機関経営をサポートしようと考えています。
医師や病院関係者から「医療の質」についての話をうかがうと、たいていは臨床指標に基づく成績や医療安全対策に関する成果ばかりが強調されます。もちろんそれらは「医療の質の根拠」として欠かせない重要な指標に間違いありませんが、それだけで果たして質の高い医療を提供していると言えるのでしょうか？ぜひ皆さんにも考えていただきたいテーマだと思ったので紹介させていただきました。]]></description>
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         <pubDate>Thu, 01 Jun 2006 14:55:54 +0900</pubDate>
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         <title>第５回 入院期間と患者満足度</title>
         <description>前回は患者さんのタイプによって価値観やニーズが異なることをお話ししましたが、今回は患者さんと病院との関係に注目した分析事例をご紹介しましょう。

入院患者さんの場合、短期入院の方も長期入院の方もいます。それぞれ患者さんと病院とが関わる時間が相当違うのですが、それでも患者満足度に影響を及ぼす要因が同じなのかという疑問が出てきます。そこで、私たちは入院期間によって患者満足度に及ぼす要因の違いを回帰分析により検討してみました。患者満足度に及ぼす要因としては、「医師・看護師の技能」、「患者とのコミュニケーション」、「患者への対応」、「苦痛からの解放」、「治療の結果」、「病院に対する評判」を使用しています。

この分析では、入院期間に関わらず「治療の結果」と「病院に対する評判」は、患者満足度に影響を及ぼすことが分かりました。一方で、それ以外の要因については入院期間によって以下のように影響の強さが異なることも観測されました。
＜患者満足度に影響を及ぼす要因＞
○ 入院期間1週間以内： 「医師・看護師の技能」、「患者とのコミュニケーション」、「患者への対応」
○ 入院期間1週間～1ヶ月： 「患者とのコミュニケーション」、「患者への対応」
○ 入院期間1ヶ月以上： 「苦痛からの解放」

同じような分析を行っている別の文献（注）もありますので、簡単に触れておきたいと思います。この研究でも当社の分析と同様に、退院時アンケートの回答者を、グループ１（入院期間1週間以内）、グループ２（１週間から１ヶ月）、グループ３（1ヶ月以上）の３グループに分け、グループごとに患者満足度に影響を及ぼす要因を回帰分析により検討しています。

３グループに共通して患者満足度に重要な影響を与えた要因は、「不安からの解放」、「医師の臨床能力」、「家族の病院評価」、「他の患者の病院評価」となっています。一方、各グループに固有な要因も以下のように存在しています。
○ グループ１： 「看護技能」
○ グループ２： 「看護技能」、「身体的回復」、「患者の意向の尊重」
○ グループ３： 「苦痛からの解放」、「患者の意向の尊重」

（注）Junya Tokunaga and Yuichi Imanaka, Influence of length of stay on patient satisfaction with hospital care in Japan, International Journal for Quality in Health Care, vol.14 pp.493-503, (Oxford Journals, 2002)

患者満足度という主観的な指標を扱う以上、アンケートの設問が異なる両者を単純に比較することはできません。しかし、いずれの結果からも、入院期間に関わらず「病院に対する評判」が重要であることと、入院期間が長くなるにつれて患者満足度に重要な影響を及ぼす要因が、「医療技能」→「コミュニケーション・対応」→「苦痛の除去」へと移っていく傾向を読み取ることができます。逆に言えば、患者さんが病院に求めているニーズが入院期間によって異なるため、病院が優先的に配慮すべき課題も患者さんによって異なってくるわけです。

◇◆◇

患者満足度という数字は、さまざまな患者さんの声を集約した、あくまでも平均的な数字を意味することがほとんどです。それらは提供された医療の質を評価するための「結果指標」として重要であることは間違いありません。

しかし、結果を一喜一憂することよりももっと大切なことがあります。それは、得られた情報をもとにしてその要因を分析し、対策を立案して、改善のために活用することです。

前回もお話ししたように、年齢や性別などの分類だけでは患者満足度に及ぼす要因に大きな違いは見られません。それよりも、患者満足度を向上させるためのヒントをイメージすることができ、結果を改善するためのアクションにつなげられるような、意味のある分類（セグメント）を探すことが重要です。</description>
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         <pubDate>Wed, 15 Mar 2006 13:54:24 +0900</pubDate>
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         <title>第４回 患者タイプを把握する</title>
         <description>前回もお話ししたように、医師に対して患者さんが抱いている理想像や、医療機関に対して求めているニーズは一人ひとりで異なります。また、同じ人であっても、健康状態や経済状態、あるいは病気の種類やステージによっても期待レベルは変化します。たとえば、「軽い胃潰瘍」程度であればあまり治療を受けたがらない病院嫌いの人でも、もし「胃がん」が見つかった場合には最高の治療を受けたいと全国の名医を捜し求めたりします。

今回は、私の会社で実施している患者満足度調査のなかから、興味深いデータの一部をご紹介しましょう。

私たちは、個々の患者さんが医療や病院に求める価値観やニーズを把握するための設問を調査設計の際に組み入れ、クラスタリングという分析手法によって回答者をグループ化することを試みています。具体的には、①治療方針への主体的関与、②時間的余裕、③メンタルサポート、④医療機関との関係、⑤治療の費用、といったことに対する価値観を把握することによって、回答者を７つのグループに分類するモデルを構築しています。

７つの患者タイプ（入院編）
＜タイプ名＞・・・特徴
＜皆保険万歳！タイプ＞・・・なるべく安い治療で、早く入院を済ませたいと思っている
＜病院はパートナータイプ＞・・・情報収集意欲が高く、積極的に病院に関わりたいと思っている
＜とことん最新快適タイプ＞・・・高い治療費を払ってでも、最新技術・設備での早期治療や精神的ケアを求める
＜治療のためなら我慢タイプ＞・・・治療方針も医師に任せ、身体的な治療が最優先だと思っている
＜なんでも自己主張タイプ＞・・・若年層や女性に多く、治療方針だけでなくさまざまな自己主張をしたい
＜ゆっくりメンタルケアタイプ＞・・・精神的な落ち着きや快適さを求めている
＜中庸・意思表示困難タイプ＞・・・高齢者に多く、意思表示が困難な患者層

ここで表示しているタイプの名称は私たちが勝手に創作したものですが、患者さんが医療機関に求めている価値観やニーズがそもそもグループ毎に異なることを、なんとなくご理解いただけるでしょうか？あるいは、ご自身が入院する際にはどのような価値観を優先するだろうかと想像していただくと、イメージしやすいかもしれません。

実際に、それぞれの患者タイプ毎に分けて患者満足度の内容を分析すると、明らかに傾向値やフリーコメントも異なることがわかります。また、重回帰分析などによって、患者満足度に影響を及ぼす要因がグループ毎に異なることを統計的に説明することも可能です。ちなみに、男女別や年齢別などでも同様の分析を試みましたが、デモグラフィカルな属性の違いによって患者満足度に影響を及ぼすような特徴的な差異を発見することはできていません。

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一般産業界では、顧客ニーズに合わせて対応サービスに幅を持たせるようなサービスマネジメント手法が広がっています。たとえば、ある大手住宅メーカーでは、住宅展示場を訪れた顧客に実施するアンケートによって、顧客の来場目的や予算金額、購入予定時期などを把握し、タイプ別に案内説明方法やその後の営業フォローアップ体制まで細かく規定した『顧客タイプ別マニュアル』を作成しています。

医療機関でも、あらかじめ患者さんのタイプを認識することができれば、さまざまな対応が新たに可能となるでしょう。タイプ別に対応マニュアルを作成したり、担当職員や病室の部屋割りを変えたり、治療方針の決定スタイルを変えたり。。。患者ニーズのないところに無駄な投資を行うよりも、患者タイプを把握することによって患者満足度を上げるための効果的な方法がもっとたくさんあるはずです。

当社ではこのような研究をさらに進め、医療機関の特徴や優位性を発揮するための経営戦略やマーケティングサポートを行っていきたいと考えています。ご興味のある方は、どうぞお気軽にお問合せください。</description>
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         <pubDate>Tue, 07 Mar 2006 10:37:57 +0900</pubDate>
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         <title>第３回 患者さんの価値観の多様化</title>
         <description>今回は、私の知人が経営する会社が開催したレーシック（近視矯正手術）フォーラムの様子を紹介したいと思います。

このフォーラムは、これから手術を受けようと考えている人や、レーシックに関心のある一般市民に対して、手術方法や適応範囲、術後管理の方法、安全性やリスク等についてわかりやすく紹介することを目的として、専門の眼科医４名によるシンポジウム形式で開催されたものです。最近ではレーシックに関する情報は雑誌やインターネットでもさかんに紹介されていますが、複数の専門医による話を生で聞くことができる機会とあって、200名程度収容できる会場は満員の盛況でした。

シンポジストとして登壇した４名の医師はいずれも相当の臨床・研究実績を有している方ばかりで、治療方針や説明スタイルにも非常にしっかりとした見識と自信を持っている印象を受けました。ただ、４名ともある意味では個性的なキャラクターが集まり、会場からの熱気に押されて医師ごとの主張の違いも明らかになるような、かなり本音でのトークも展開されました。

参考までに、４名の医師の説明スタンスや人物像から受けた私の印象は以下のような感じです。

医師Ａ
--手術後に不満を感じた患者の事例紹介や、医師の経験不足による適応ミスの問題が増えていることも正直に説明
--とても真面目で誠実な人柄が感じられるタイプ
医師Ｂ
--臨床実績豊富な自信家で、チャレンジ意欲も旺盛だがリスク説明や術後の患者サポートにも一番力を注いでいる印象
--万事において如才なくこなすことができる優等生タイプ
医師Ｃ
--有名大学病院の研究医、研究実績や治療成績の高さと、自分も手術を受けて非常に満足していることを強調
--医師によるリーダーシップが強く感じられるタイプ
医師Ｄ
--安易な適応拡大には反対で、手術への感覚的な嫌悪感など患者の価値観も重視し、医師選びの重要性も力説
--マスコミ等でもよく紹介されるだけあって、オープンで親しみの持てる語り口が持ち味のタイプ

フォーラムは盛況のうちに終了ましたが、私は会場に集まった参加者の反応がとても気になったので、できるだけ多くの参加者へのインタビューを行ってみました。聞きたかったのはズバリ、「あなただったらどの医師を選びますか？」ということです。

結果は、私の予想に反して特定の医師に人気が集中することはなく、ほぼ４名とも均等な支持を得ていました。このことからも、ひとりひとりが理想とする医師像には予想以上に個人差があって、個人の価値観やニーズが多様化していることをあらためて感じることになりました。

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個人の価値観の違いは、患者満足度を考える上でもとても大事なファクターだと思うのですが、医療界ではこれまであまり議論されてこなかった視点ではないでしょうか？実際に私たちが研究した多くの病院や研究機関の患者満足度調査では、調査結果を患者さんの年齢層や性別などのデモグラフィカルな属性の違いで集計分析することはあっても、患者さんが求めるものとの関連において深い考察を加えているものは見当たりませんでした。患者満足度調査とは、個々の患者さんが期待していることと現実とのギャップを把握するために実施するのが本来の姿だと思うのですが。。。

次回以降、この個人の価値観と患者満足度の関係について、私たちの分析結果をもとに少し詳しく考えていきたいと思います。</description>
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         <pubDate>Thu, 26 Jan 2006 16:15:52 +0900</pubDate>
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         <title>第２回 患者さんの本当のキモチ</title>
         <description>まず、私たちが調査を受託したある病院の事例をご紹介します。

ある地方都市に所在する中規模の民間病院。以前から病院長のトップダウンによって『患者満足度』を非常に重視した病院運営に取組んでいる素晴らしい病院です。以前から、すべての退院患者さんに対するアンケート調査を継続的に実施し、専門の委員会で調査結果を分析して業務改善に活用するとともに、病院内の掲示板やホームページでも調査結果を公表しています。さらには、調査結果を毎年100ページにものぼる冊子にまとめて地域の開業医にも配布し、地域連携における信頼構築にも役立てています。結果的に、職員の間にも患者満足度に配慮する意識が浸透し、地域での評判も非常に高く、時間もコストもかけて患者満足度を追求してきた経営努力は賞賛に値すると思います。

しかし、この病院長は不安を感じていました。「この結果に満足しても良いのだろうか？何かがおかしい。」

この病院がこれまで行ってきた調査方法は、退院が決まった患者さんにアンケートへの記入を依頼し、退院時に病院職員が回収するという多くの病院で用いられている方法です。調査結果によると、患者さんの満足度はほぼ100％に近く、ほとんど問題がない水準だと判断できます。すでに病院内で打てるべき手はほとんど打ってしまったし、職員に示すことができる改善目標も限られてきました。

私はこの病院長に、『ケアレビュー』による客観性の高い患者満足度調査を提案しました。そして、病院独自での調査からケアレビューでの調査に切り替えた途端に、調査結果に劇的な変化があらわれたのです。

Q. 今回の入院全般に関する総合的な評価をお聞かせください（５段階評価）
A. 病院独自調査		非常に満足：86.7% やや満足：11.5% 普通：1.8% やや不満：0.0% 非常に不満：0.0%
A. ケアレビュー調査	非常に満足：47.5% やや満足：46.4% 普通：5.4% やや不満：0.7% 非常に不満：0.0%

ご覧の通り、病院が独自で調査した場合には実に９割近くの人が５段階評価で最高の評価を与えていたのですが、私たちがニュートラルな形で間に入っただけで、最高の評価をする意見は半減し、不満を感じている人も存在することが明らかになってきたのです。数字では表れないフリーコメントにも、患者さんの本音に近い意見や要望が多く集まるようになりました。

このように評価結果が下がったことについて、この病院長はがっかりするどころか、逆に大いに喜びました。「これがおそらく患者さんの本当のキモチなのだと思う。客観的に課題を把握することによって、また初心に帰って業務改善や職員教育に取組めることを嬉しく思うよ。」 なお、この病院の調査結果自体は他の病院に比べて非常に高いレベルにあることを、この病院の名誉のために付け加えておきます。

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医療における医師・医療者と患者さんとはとても微妙な関係にあります。圧倒的な情報格差が存在し、自分の健康や命さえも握られている存在の医師や病院に対して、一般の市民が本音を伝えるのは難しく、いくら病院が本音を聞かせて欲しいと望んでも、多くの人は気兼ねして本音を語ることができません。

最近の医療界は『患者満足度ブーム』とも言える状況で、患者さんの視点を重視した経営を行おうとする医療機関が増えているのは喜ばしいことだと思います。院内の掲示板やホームページで調査結果を公表している病院も増えてきています。

ただ、多くの調査結果をながめてみても、「ほとんどの患者さんは満足しており、提供している医療やサービスには問題ありません」というトーンの報告が多くて、積極的に課題を発見して改善に取組もうとする“気合や根性”はあまり感じられません。当然のことながら、患者さんの視点で病院選びの参考になるような客観性が感じられる情報でもありません。なんとなく「医療機関が自己満足するために調査している」ような印象を感じてしまうのは私だけでしょうか？</description>
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         <pubDate>Tue, 29 Nov 2005 16:40:00 +0900</pubDate>
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         <title>第１回 ミスターの伝説</title>
         <description>第１回 ミスターの伝説

ミスタージャイアンツ長嶋茂雄氏が現役時代に最も気にしていた数字をご存知ですか？

ほとんどの方は打率やホームラン数、あるいはチームの順位や勝率だと考えるでしょう。さまざまな成績が記録として残る厳しいプロ野球の世界では当然のことです。しかし、長嶋さんは驚くべきことに『テレビの視聴率』をもっとも気にしていたということです。言われてみれば、ファンが自分たちのプレーに満足しているかどうかを知るには絶好の数字（指標）ですね。真偽のほどをご本人に直接確認したわけではありませんが、彼は本能的にファンあってのプロ野球だということを感じて、日々の練習や試合に取組む上での励みにしていたのでしょう。そして、そのことを客観的に把握できる指標としてテレビの視聴率を常に意識していたのだと想像することはできます。今の球団経営者に是非聞かせたいミスターの伝説ですね。

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さて、肝心の医療のことに話題を進めましょう。もし長嶋さんが医療機関を経営していたとしたら、もっとも気にする数字はなんでしょうか？それがおそらくこのコラムのテーマである『患者満足度』だと考えられます。

プロ野球選手が打率を上げたりエラーを減らしたいと努力するように、医師や職員の皆さんが治療成績を上げたり医療安全に取り組んだり、医療レベルを高めることが重要なのは言うまでもありません。ただ、長嶋さんがファンの目線を常に気にしてプレーしていたように、患者さんに「この病院にまた来たい」、あるいは「知っている人にも自信をもって勧めよう」と思っていただけたかどうかを知ることも大事なことです。提供している医療やサービスの状態を患者さんの目線で常に確認して課題の改善に取り組むことや、患者さんに喜ばれていることを実感してプロとしての仕事に誇りを持ち、モチベーションを高めることにもつながります。

このように考えると、『視聴率』と『患者満足度』とは似たような関係にありますが、重要な違いが１つあることにお気づきでしょうか？

『視聴率』というのは番組の質を表すだけでなく、スポンサーからの広告料が決まるなど経済的にも大きな影響を持っています。そのために『視聴率』は中立的な調査会社が厳格な基準で調査し、一般にも公表されています。ところが、日本の医療界には現在のところ『視聴率』のような絶対的なモノサシは存在しません。巷には『良い病院ランキング』などの情報が氾濫していますが、医療者の中でこれらの情報を信じている人はほとんどいないでしょう。調査内容に対する信頼性や客観性が決定的に欠けているからです。

ただし、同じようなことが医療の世界でも今後起こってくる可能性は十分にあります。日本よりもはるかに医療の自由化が進んでいる米国では、すでにさまざまな保険者によって医療の質と医療機関への報酬とを連動させようとする取組みが始まっています。そして、治療結果や医療安全などの指標だけで医療の質を評価するのは不十分であり、『患者満足度』が３割から５割程度のウェイトを占めるような評価方法が一般的に採用されているようです。すなわち、---『患者満足度』が高いほど医師や病院の収入が増える---という経済メカニズムができつつあるのです。もちろんこの場合の『患者満足度』は、医療機関が独自で調査したデータではなく、第三者機関による客観性の高い評価指標を使用しています。

これまでの日本では、質の高い医療を提供しようとすればするほどコストがかかり、利益が減ってしまうというジレンマを医療機関の経営者は抱えてきました。しかし、日本の社会保障制度は大きな変革期を迎えています。限られた財源の中でより質の高い医療を求める社会からの要請に応えるため、医療の質を適正に評価して病院毎の診療報酬に反映させるような、経済的なインセンティブを導入する動きも加速してくると思われます。ひとりひとりの患者さんが病院に求める期待やニーズにどれだけ応えられたかを総合的に判断し、適正な医療資源配分を実現していくために、今後ますます『患者満足度』が重要視されるのは間違いないでしょう。

株式会社ケアレビューでは、『患者満足度』を継続的かつ中立的に測定するための新しい仕組みを構築するとともに、質の高い医療機関経営に役立てていただくための情報サービスを提供しています。このコラムでは、これからの医療機関経営の重要なキーワードである『患者満足度』について、ケアレビューの調査や分析手法、医療機関のマネジメントへの活用方法などについて、さまざまな医療機関での事例等も含めて紹介していく予定です。どうぞご期待ください。</description>
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         <pubDate>Tue, 29 Nov 2005 16:37:47 +0900</pubDate>
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