秋から冬にかけておいしい果物に柿があります。柿は「柿が赤くなると医
者が青くなる」「柿の豊作医者要らず」と言われるほど、古くからその効用
は評価されています。
<柿の主な栄養・はたらきについて>
(1)ビタミンC
柿には、ビタミンCもレモンやイチゴ、キウィと変わらないほど含まれて
います。ビタミンCは、ウィルスや細菌に対する抵抗力を高め、風邪や感染
症を予防したり、ストレスをやわらげたり、鉄の吸収を助ける他、肌のしみ
やしわを防ぐなど様々な働きがあります。
酸っぱいものがビタミンCが多いというイメージがありますが、実は、柿
1個でもビタミンCだけは1日の必要量に充分足りるほど含まれています。
(2)β(ベータ)カロチン
体内でビタミンAに変わり、発育を促進したり、喉や鼻の粘膜を強くして
細菌に対する抵抗力を増進させるなどの働きがあります。ビタミンC同様、
風邪の予防に役立ちます。
(3)タンニン
渋み成分のタンニンはお茶に含まれていることはよく知られていますが、
渋柿だけでなく、甘柿にもタンニンが多く含まれています。タンニンには、
収斂(しゅうれん)作用、つまりひきしめる働きがあるため、胃腸薬として
の働きもあり、血管を強くして血圧を下げるなどの効果もあるとされていま
す。
(4)カリウム
カリウムは、細胞内にたまっている塩分(ナトリウム)を早く尿に出して
くれるという働きがあります。このため、血圧の上昇を防ぎ、血圧を安定さ
せます。カリウムは、野菜や果物、納豆などに多く含まれる栄養です。しか
し、腎臓の働きが良くない方は、カリウムの多いものは症状を悪化させるの
で注意が必要です。
(5)その他 ≪二日酔い、酔い覚ましに≫
昔から、「よく熟した柿を食べると二日酔いや酔い覚ましに良い」という
いわれがあります。これは、柿に含まれるビタミンCやタンニン、酵素の働
きにより、アルコールの分解を早くすることと、カリウムの働きにより、早
く尿として排出することから言われたものだと思われます。しかし、多量の
お酒には適用されないので御注意下さい。
柿には、様々な効用がありますが、摂り過ぎは禁物です。食べるとしても
多くても1日1個までにしましょう。野菜より糖分もありますし、消化が悪く
鉄の吸収をさまたげたり、体を冷やす働きもありますから、糖尿病、下痢、
貧血、冷え症の方は特に1回に沢山食べないようにしましょう。
▼柿を使ったおいしいおかず
<柿の白和え>
【材料】 【調味料】
柿 1個(200g) だし汁
豆腐 1/3丁 塩
ごま 大さじ1杯 砂糖・・・柿の甘みがあるので控えめに
しょうゆ
【作り方】
1.柿は、皮をむき、たねを除いて5mmほどのうす切りにします。
2.豆腐はクッキングペーパーにつつんで電子レンジに3分かけるか、
巻きすにまいて皿やまな板をのせて10分ほど置き水切りをします。
3.ごまはかるく炒って、なめらかに油がでるまですります。
4.すり鉢のごまに豆腐とだし汁、塩、砂糖、しょうゆを入れ、味を
ととのえてあえ衣を作ります。このとき、豆腐をうらごすともっと
きれいにおいしくなります。
5.柿を混ぜれば出来上がりです。(食べる直前にあえる方が水っぽく
なりません)
※ほうれん草など緑の野菜を入れると栄養価もよくなり彩りも綺麗です。
(管理栄養士 蛯原啓子)





