9月に入りだいぶ涼しくなりましたが、まだ気温の高い日もあり、夏の食
事が続いていらっしゃる方も多いと思います。前回、つるつる、どろどろな
ど噛まない、食べやすい食事は、太りやすいというお話をいたしました。
気温が高いと冷たい食べやすい食事が多くなりがちです。家庭では、火を
使わないで食べられる冷奴、サラダ、トコロテン、刺身などが、外食では、
ざるそばや冷やし中華など。また、デザートもアイスクリームや、冷やした
果物などと冷蔵庫から直行されたメニューもよく食べられています。
ところが、この冷たい食事は、代謝を悪くして、太りやすい体にします。
クーラーがない頃は、暮らしの知恵であった冷たい食べ物ですが、今では涼
しい室内のおかげで体は外からも中からも冷やされています。
ですから、夏は、汗を良くかくので代謝がよくなっているイメージがあり
ますが、冷たい食事や飲み物が多い方は、どんどん代謝が悪くなり、結果的
には体重増につながるというわけです。
しかも、冷たい食事は冷ます必要がないため、早食いになりやすく、短時
間で食べることを可能にしてしまいますから、たくさん食べてしまい、これ
もまた体重増につながります。
▼冷たい飲み物
食事だけでなく、飲み物まですべて冷たいものになり、しかも口当たりの
よい甘い飲み物が増えるとまたこれも夏太りの原因となります。
のどが渇いたとき、水分補給に何を選んで飲んでいらっしゃいますか?
最近飲み物に、「健康」イメージの強い商品が増えました。「植物性」
「天然」「自然」「ビタミン入り」「コラーゲン入り」「ポリフェノール
入り」「アミノ酸入り」などの表示は、購買意欲をかきたてます。
しかし、これらの商品(水やお茶以外)は、カロリーが全くないわけでは
ないので、食事にプラスすれば、それだけカロリーもプラスされます。また
健康成分をとるという目的があっても、実際にはたくさんの砂糖や添加物な
どがはいっていることがあり、結果的には、飲む前より健康状態を悪くする
こともあります。
『○○入りだから体に良いはず』と過信せず、食品表示をよく読んでみま
しょう。思ったよりたくさんの混じり物の多さにびっくりします。
飲み物は、命を守る大切な水分補給です。気温が高かったり、運動すると
その必要量も増えます。糖分のはいった飲み物は、その飲みやすさから、つ
い沢山飲んでしまいます。激しいスポーツをする時以外は、基本的には食事
で栄養(カロリー)をとり、水分補給は、水やお茶などにしましょう。
『カロリーオフ』や『カロリーゼロ』も、これならいいかなと思わせてし
まう表示です。しかし、ここには食品表示の落とし穴があります。
100mlあたり20kcal以下(500mlのペットボトルであれば1本あた
り、100kcal以下)であれば『カロリーオフ』という食品表示をしても良
いことになっています。『カロリーゼロ』も100mlあたり5kcal未満
(500mlのペットボトルであれば、100mlあたり25kcal未満)であれ
ば『カロリーゼロ』と表示しても良いことになっています。
『カロリーカット』もその製造会社の独自の基準で減らしているわけで、
カロリーをゼロにしているわけではありません。注意しましょう。
飲み物も冷たいと飲みすぎになりやすくなります。できるだけ、温かい飲
み物(せめて室温)をゆっくり飲むことをおすすめします。
冷たい食事は、胃や腸で分泌される消化液で消化されるわけですが、この
消化液は酵素ですから体温ほどの温度があると良く働きますが、冷たい食事
や飲み物で冷やしてしまうと消化液が充分はたらけず、消化不良となります。
消化によく、しかも代謝をアップさせる食事はなんといっても温かい食事
です。汗をかきながら食べる食事を多くすることは、太りにくい体をつくり
ます。
まず、野菜をたっぷり入れて煮込んだ汁物を1日に1回は必ず食べる習慣を
つけましょう。
▼今月のレシピ
簡単具だくさん野菜スープ
材料 : キャベツ
ニンジン
玉ねぎ
モヤシ
わかめ
すりゴマ
コンソメスープの素(だししょうゆでも可)
うすくちしょうゆ
作り方: 1) 野菜は食べやすい大きさに切る
2) 鍋に水を入れてわかめ以外の野菜を煮込む
3) コンソメ、あるいはだししょうゆで味付け
4) わかめとすりゴマを最後に入れて完成
ボリュームアップ:1) 豚肉、鶏肉など肉類をプラス。
2) たまごをといて混ぜる
3) 油揚げをきざんで混ぜる
(管理栄養士 蛯原啓子)





